「課題解決に向けての議論のご提案」をJARL会長宛にお送りしました

本日(2022年1月28日)、JARL会長髙尾義則氏宛に、JH4PHW坂井志郎社員JJ1WTL本林良太社員と連名で、下記の文書を送付しました。

坂井さんは1エリアトップ当選の社員で、電子QSL、衛星通信、マイクロ波に詳しい技術系ハム、本林さんはアマチュア無線関係のデータ職人、おふたりとも、私がもっとも強く信頼を寄せる方々です。3人で、アマチュア無線界の将来、JARLの将来について真剣に議論した結果、髙尾会長に対し、このようなご提案をするに至りました。

新年のご挨拶にも書きましたが、私は最近、JARLの進歩を止めている要素=「ボトルネック」がどこかにあるのではないか、一部の従順な人を優遇する一方で、なぜやりたいと名乗り出る人を排除してしまうのか、それが人の問題なのか組織的な問題なのかを、ずっと考えています。

昨年の社員総会で、執行部に対し、執行部に意見する者との意見交換、意思疎通を求める声が上がりました。これは、JARL社員、JARL会員の総意であると私は思っています。

今回の提案文書に書き足りていない点がございましたら、ご意見をお寄せ下さい。また、この文書をどうぞ拡散して下さい。

髙尾会長との面談が実現することを楽しみにしています。



課題解決に向けての議論のご提案

JARLの会員が増えていると聞きます。それはそれでよいことですが、今のJARLに改善して欲しいという会員の声を、会長も直接お聞きになっていることでしょう。私たち社員3名は、JARLが今すぐに取り組むべき緊急の課題を、以下の3点にまとめました。

第1 カード転送の安定化

QSLカードの転送に、以前よりも時間が掛かっているように見えています。この要因は、在宅時間の増加や、デジタルモードの普及などに伴う交信・転送量の増加によるものと推察されます。新入会員には、入会しても半年以上カードが届かないようです。一方で、終活でカードの処分に困っていらっしゃる方もいますし、IARUは不要・不達のQSLカードの削減を呼びかけています。また島根の受託会社がビューローを辞めるという噂も絶えず、カード転送事業の継続が難しいのではないかと心から心配しています。

電子QSLシステムの利用促進、転送枚数を減らすための呼びかけ、公平な費用負担など、本格的に検討し、迅速に取り組みましょう。

第2 法制度・バンドプラン改善対応

昨年11月の内閣府「規制改革推進会議・経済活性化ワーキンググループ」にJARLは参加できませんでした。日本のアマチュア無線家を代表する団体として、とても残念なことです。

今年1月26日に、総務省に「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード」が設置され、会長が構成員に就任されました。規制緩和を実現する最大のチャンスです。全国のアマチュア無線家の意見をしっかりと聞き、総務省に伝えていきましょう。要望書は多くの人の意見を取り入れてJARL会員の総意として作られるべきです。

また、IARUから、QRMの解消のため、国内FT8のQSOに使われている7041kHzを移転するよう求められている件については、JARLとして、一般アマチュア無線家に対しお願いするだけではなく、JARLが主導して新周波数を決めましょう。周波数委員会、コンテスト委員会などときちんと連携し、一般アマチュア無線家の意見もしっかりと聞きましょう。そうしないと、日本が世界に迷惑をかけたままになってしまいます。

第3 財政健全化

JARLは毎年数千万円の赤字を続けています。JARLの財政はこのままではいつか破綻します。これを改善するためには、QSLビューロー(年間7500万円)と、紙JARLニュース(年間3500万円)という主要費目をどのようにしていくのかが重要です。読みにくいJARL Webを全面的に改修し、「ニュースはJARL Webに」「充実した読み物は紙ニュースに」載せるように役割を分担し、経費を節減しましょう。地方予算を削ることなく、赤字の縮小・収支均衡を目指しましょう。

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私たち3名は、以上の緊急課題を解決するために、全国のアマチュア無線家と一緒に、会長に全面的にご協力申し上げる準備がございます。

昨年の社員総会で、社員から「もっと対話を」との声がありました。まずは、ご面談をお願いし、具体的な進め方について議論させていただきたく存じます。ご検討のほど、よろしくお願い致します。

以上


(2022-01-28 記)

2022年1月28日(金)に発送した上記文書は、週明け月曜日の本日(1月31日)、JARL事務局に届きました。事務局からも受領した旨の確認メールを頂いています。

(2022-01-31 追記)

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