年頭のご挨拶(2024年)

昨年も大変お世話になり、ありがとうございました。2023年の私の主な無線活動を振り返ってみました。

純粋な?無線関係の活動

2023年2月、南極海の孤島ブーベ島から2月にオンエアした「3Y0J」。私が開局した33年前に大きな話題になった「3Y5X」以来33年ぶりのDXPeditionということで是非交信したかったのですが、全く歯が立たず交信ならず。でも、近くのCrozet島から出ていたFT8WWとは、20m/FT8で何とか交信できました。

5月4日、家族旅行で訪れた万座温泉からオンエア。谷底のホテルの窓際から板橋区と交信でき驚愕。

地元クラブである杉並区アマチュア無線クラブの体験局「8J1YAO」の運用に関わり、7月9日最終日の閉局運用を行いました。体験運用を通じて感じた「思い」を、このブログ記事に書きました。

9月、家族旅行で訪れたハワイ・オアフ島で「KH6/AC1AM」を運用。POTAとD-STARを満喫しました(「その2」以降の執筆が遅れていますが追って・・)。

10月には本業の出張でカタール・ドーハを訪問。Qatar Amateur Radio Societyの本部を訪問し、クラブ局「A71A」を運用させて頂きました。JA数局とのQSOに成功した後、欧州からパイルを浴びる貴重な経験ができました。

また、カタール滞在中の10月21日・22日は、CQ誌編集部が制定した初の試み「体験運用の日」でした。これをJARLとJARDが後援し、同日にボーイスカウト日本連盟が実施したJOTA-JOTI (Jamboree On The Air, Jamboree On The Internet)との連携も実現したことは、とても画期的なことでした。Qatar Amateur Radio Society本部でも、21日に現地のスカウトたちが参加するJOTA-JOTIが実施され、ほんの少し、準備段階だけ見学することができました。

また、翌22日はイスタンブールから日本の体験運用各局と交信することを計画していたのですが、事情により実現できなかったことはとても残念でした。

11月3日(祝) 千葉の魅力的なローカル私鉄・銚子電鉄のご協力をいただいた「銚子電鉄・みんなで駅前QRV!」企画に参加。午前中は、10個ある駅全部を互いに結ぶ交信実験を、近所の愛宕山山頂からバックアップ支援する役を仰せつかり、午後は、銚子電鉄の社員の皆さまによるアマチュア無線運用のお手伝いをしました。7L4XQIけんけんさんによる記事がCQ誌2024年1月号(前編)、2月号(後編)と連載中です。

史上初の「ゲストオペレーターによる7K1BIBの運用」の様子は、赤城南麓ライブカメラさんが動画にしてくださいました(左下です。)。

そして、年間を通じて、「駅前QRV」や「Parks On The Air」といった、テーマ性を持った移動運用を行いました。兵庫、京都、札幌、長崎、福岡といった旅先での素敵な出会いもありました。コール頂いた各局に感謝申し上げます。

JARLに関係する活動

3月19日、兵庫県尼崎市で行われた関西ハムシンポジウムに初参加。JG1KTC髙尾義則・前JARL会長のご講演を拝聴、質問をしました

3月30日、東京地裁は、JARLに対し、髙尾前会長が在任中の会計帳簿・領収書7年分の開示を命ずる判決を言い渡しました。また、5月17日には、緊急性の高い前年度の会計帳簿を直ちに開示せよとの仮処分命令を発令しました。私は、原告となった社員22名の1名で、かつ、代理人弁護士を務めました。

6月11日、JARL東京都支部創立50周年を記念して行われた「無線サイエンスセミナー in 東京大学」にて、東大無線部の方々と協力して、全国に向けたオンライン配信の役を務めました。当日の録画はYouTubeに公開されています

6月25日には、JG1KTC・髙尾義則前会長が突如としてJARL執行部を去り、JA5SUD・森田耕司氏が新会長に就任されるという、大きな、大きな変動がありました。私は、ここ4年あまりの間、各種裁判や、一般法人法に基づく書類作成といった下働きを続けて来たつもりではありますが、今回の大きな変革は、何より、関係各位のみなさまのご英断の賜であると申し上げなければなりません。すなわち、従前から粘り強く改革を訴えてこられた2エリアの種村一郎理事、木村時政理事、3エリアの安孫子達理事、田中透理事、4エリアの松田佳之理事に加え、5エリアの森田耕司現会長、9エリアの森田喜邦理事、8エリアの原恒夫現副会⾧、三井武理事、正村琢磨理事のご英断と、それを支えた社員・会員各位の懸命なご判断・熱意の結果です。ここに改めて、各位に敬意を表する次第です。

6月25日の社員総会では、私は議長団のひとりを務め(速記録)、また、私が起案した「地方本部長選挙の創設」議案を可決していただきました。「地方本部の選挙で選ばれた地方本部長が、他のエリアの社員の反対で否決されるのはおかしい」という長年指摘されてきた問題が、これで解決できたはずです。ですが、JARLの組織にはまだまだ問題があり、引き続き考えて参りたいと思います。

7月16日関西アマチュア無線フェスティバル(関ハム2023)で開催された『JARLそこまで言って委員会 第12弾 えっ、何があったん!? ~JARLに新時代が到来~』に、オンラインで登壇しました。司会のJL3JRY屋田さんが最後に私に振ってくださったので申し上げたことをここにも書いておきます。

  • やる気のある人、アイデアを持っている人を潰してきたトップがいなくなり、今後、JARL、アマチュア無線界は必ずよくなる。
  • 問題は山積、難しい問題もあるが、森田新会長の下、必ずよい方向に向かう。
  • 我々会員も、理事さんたちにお任せではなくて、ひとりひとりができることを見つけて協力していきたい。
  • その中には、カード枚数制限とか従量制とか、痛みを伴うものもあるかもしれないが、そういう点も理解しながら進んでいけば、アマチュア無線界はきっと良くなると思う。

8月5日付けで、JARLの「参与」を拝命しました。

8月19日・20日に開催された「ハムフェア2023」には、今年もフル参加しました。急遽就任された澤田実行委員長の下、ステージのオンライン中継が実現するなど、「アマチュア無線の新時代」を実感するハムフェアになりました。また、秋葉原無線部の同人誌「もえれとりくす Vol. 3」に「周波数等の一括表示記号の導入がアマチュア局に与える影響と課題」と題する記事を寄稿しました。同人誌への投稿は初めてでした。

9月23日・24日には第二の故郷・札幌に飛び、「第7回北海道ハムフェア」に参加しました。「第55回東海ハムの祭典」と開催日がバッティングしてしまいましたが、両開催地をネットで結んだコラボ企画が実行されたのがとてもよかったと思います。

11月19日の渡島檜山支部「ハムの集い」に合わせて発行された「渡島檜山支部報51号」に、「JARLのチカラ」と題する一文を寄稿させて頂きました。

12月14日には、東京・麹町で開催された「2023 JARLアイボールミーティング」に参加し、アマチュア無線に関係する要人各位と交流を深めることができました。

2024年は?

今年は2月から4月にかけて、JARL選挙が行われます。6月の森田会長への交代後、JARLのみならず、アマチュア無線界が劇的に変わろうとしているうねりを実感しています。私も参与・社員として微力を尽くして参ったつもりですが、この立ち位置では限界を感じていることも事実です。じっくりと考えたいと思います。

新年早々、震災・大事故が続き、心が痛みます。個人的にも、年末からの風邪が長引いて苦しい年の始まりとなりました。少しでもよい年になることを心から願っております。

なお、末尾になりましたが、私は昨年10月に父を、12月に母を相次いで亡くしました。そのため、新年のご挨拶を失礼することをお許しください。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(一般向け年頭ご挨拶はこちら

(2024-01-3 記)

2件のコメント

  1. 山内さん、杉本です。

    明けましておめでとうございます。昨年のお身内のご不幸を知りながら、おめでたいとはいえないかもしれませんが、常識を知らない人だとご寛恕いただければさいわいです。
    昨年のハム活動のまとめを拝見するにつけても、ご活躍にあらためて敬意を表します。
    素晴らしい方にJARL社員になっていただいたことと喜びも感じる一方、いったいJARLとはなにをしているんだと怒りさえ感じています。
    今年もお元気にご活躍くださいますよう。

  2. 杉本さん、いつもコメントをありがとうございます。JARLにはすばらしい人たちがたくさんいらっしゃる、そういう方々がもっと活躍できる組織にしたいと思います。今年はお目にかかれることを楽しみにしています。

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