サンフランシスコで運用・その1(ホテルからの運用・街の様子)

2022年9月10日(土)~17日(土)まで、本業の同業者団体の世界大会に出席するため、サンフランシスコに行ってきました。日本国外に出るのは3年ぶりです。空き時間を利用し”Business Trip Style”で無線運用してきました。コールサインは”AC1AM”です。

市内ホテルからの運用

例によってバルコニー付きの部屋を探したところ、このホテルの最上階(27階)にバルコニー付きの部屋があり、予約。

Hilton San Francisco Financial District
1 KING BED PREMIUM FLOOR BALCONY CITY VIEW

アンテナをベランダから突き出すことも考えて、Super Antenna社のMP-1を持参。このアンテナは、三脚で自立させることもできますし、クランプで手すりに取り付けることもできるものです。

9月9日(金)の夜に羽田を発って、到着は現地時間の9日(金)夜。ベランダから見える月がとってもきれいでした。

さて翌朝になり、明るくなってベランダに出てみると・・・どーん。

27階は想像以上に高度があり、足がすくみます。。。アンテナを突き出して万が一落としたら大変。これは無理。

あの空の向こうがJA方面

ベランダ内に自立させることにしました。念には念を入れて転落防止にロープで手すりにつないでおきます。飛びそうにないなぁ・・と思いながら21MHz/FT8で波を出してみると、JA局からのコール!一瞬見えたのですが・・

叫びもむなしく、こちらからの受信確認が日本に届かず。残念、交信成らず。

結局、ホテル滞在期間中は、21MHz/FT8でUS局4局と交信しただけでした。

海外からD-STAR

海外に出たら、現地のレピータ経由でJA局とQSOしたいですよね。海外レピータからJAのD-STAR網につないでJA局とQSOするためには、

(1) 持参した無線機が、使おうとする現地のレピータの周波数に対応していること
(2) 使おうとする現地のレピータがJA仕様のCallsign Routingに対応していること
(3) JA側の無線機の”TO”に、現地の海外レピータのコールサインを設定できること

の3要件を満たすことが必要です。ハードルはかなり高いです。

サンフランシスコ周辺のレピータを網羅している(と思われる)サイトがありました。

Mode順にならべてみると、D-STARレピータは6局がヒットしました。144/430は5局です。

アイコムが配布しているレピータリストを調べてみると、WW6BAYが登録されていました。JA側の無線機のTOにWW6BAYを設定して声を出してもらえば、ゲート越えして来たJA局の声が、WW6BAYから聞こえるのをキャッチできるかもしれません。

現地時間で10日(土)の朝=JSTで10日(土)の夜、毎週参加しているクラブハウスのアマチュア無線部屋に参加。コーディネータのJE1ICU局にお願いし、WW6BAYにゲート越えして頂くと・・・現地のレピータからICU局の声が聞こえました!

ID-51P2のSDカードから取り出したログ。時刻はJST。

ところが、WW6BAYのアップリンク周波数は449.075MHz・・・JAのバンド外であり、私が持参した無線機ではアクセスできず、残念ながら私の側から声をだせません。というわけで2-way QSOは成立しませんでしたが、444.075MHzという日本ではあり得ない周波数からおなじみの方の声が聞こえたのは、とても新鮮な経験でした。

街の様子

ここで無線から離れて、久しぶりの海外について少し書きたいと思います。

・日本ではまだコロナ禍が続いていますが、サンフランシスコでは、コロナはもう基本的に「過去のもの」扱いのようでした。およそ9割の人がマスクをしていません。ある現地の方いわく、「ワクチンは打った。今から思い返すと、ちょっと熱が出たり調子が悪かったりしたことがあったが、あれがCOVID-19だったんだと思う。」と。もうふつうの風邪扱いということでしょう。欧州や南米から来ていた人も、同じような感覚のようでした。

・他方、日本を含めアジアから来た人にとっては、コロナはまだ過去のものにはなっていませんでした。不思議なことに、現地在住の人もアジア系の人はマスクをしている率が高いようでした。

・米国の物価高を実感しました。フードコート的な店で買ったピザやらタイ料理弁当やらが、軒並み15ドル以上します。まして、円安が物価高感を押し上げました。

Pad Thai 15.99ドル+Coke 5ドル。
税金とチップを合わせて25.31ドル=約3,670円のランチ(1ドル145円で換算)

・サンフランシスコ名物ケーブルカー。完全に観光用途で乗車券は7ドル。今回は乗りませんでした。

Historic な路面電車。なお公共交通機関の中はマスク推奨(”Masks Advised”)で、人種を問わず、半分以上の人がマスクをしていました。

この路面電車は片運転台なので、終点の17th St & Castro St 駅でぐるーっとループ線を通って折り返します。

https://goo.gl/maps/Tk8oaQBPUwh3GEoC6

サンフランシスコで運用・その2へ続く・・

(2022-09-24 記)

6件のコメント

  1. 山内さん、Clubhouse拝聴しています。ありがとうございます。
    かつて私のコールはWW6BAYレピーターに登録していましたので、懐かしいです。(いまはW6CXに)
    JA仕様のD-star機はレピーターはアップリンク周波数がバンド外になりアクセスできないのと、US仕様のリグを持っていてもJAレピーターへゲート超えした場合、日本語のQSOがダウンリンクに流れてしまうため気が引けますよね。ターミナルモードからだとJA仕様リグでも可能で、気兼ねなく日本語でQSOできるのではと思います。

    • ブログご閲覧、クラハご視聴ありがとうございます。JLCさんはサンフランシスコに住んでいらしたことがあるんでしょうか。渡米前の事前調査で、W6CXはCallsign Routingに対応していることを知りときめいたのですが、やはりアップリンクがJAバンド外でアクセスできませんでした。
      本文に書き忘れたのですが、サンフランシスコからPeanutで世田谷430にアクセスしようとしたところ、「●●エラー」というアナウンスが出てアクセスできませんでした。2019年にロンドンからNoraGateway経由でJAのレピータにアクセスしようとしたときも、成功しませんでした。どうも、JAのD-STARネットワークは、海外のIPアドレスからのアクセスを排除しているという話を聞いたことがあります。JLCさんのご指摘をいただき、そうかターミナルモードを試してみれば良かったと思いました。

      • 山内さん、返信ありがとうございます。サンフランシスコの南の海岸沿いの街、サンタクルーズに住んでいました。シリコンバレーから山を越えて海に出たところですので、WW6BAYも含めV/UHFの直接波は届かない環境でした。(K6DRIレピーターはサンタクルーズの山中にあり、エリア内でした)
        USのコールサインでターミナルモードを運用するにはG3対応のレピーターに登録して、個別のターミナル情報を割り当てる必要があります。それで最初に登録したWW6BAYの管理者に連絡して登録を抹消してもらい、W6CXに登録しなおした次第です。山内さんのコールはVE3YYZレピーターに登録されていますが、G3対応ではないため個別のターミナル情報はないようです。
        *こちらのサイトで登録情報を確認しました。NN1Xの登録情報も確認して比較してみてください。
        http://query.ke5bms.com/index.php

        それからPeanutやNoraGatewayを用いて、海外のコールサインで日本のD-Starレピーター網への接続する方法は完全に塞がれてしまったと思います。(私が当地からアクセスを始めた当時は制限がなかったのですが、どんどん対策されていってしまいました。)
        現在は必ずJARL管理サーバーを経由する必要がありますから、海外コールサインで日本のD-Starレピーターから声を出すためには対応レピーターもしくはターミナルモードからアクセスすることになるでしょう。

      • 『USのコールサインでターミナルモードを運用するにはG3対応のレピーターに登録して、個別のターミナル情報を割り当てる必要があります。』という点、存じませんでした。私がD-STAR機をもって初めて行った海外の地がトロントで、そのときにお世話になったYYZの管理者VE3EI局(SK)に、AC1AMも登録してもらったのでした。次回、海外で運用するときまでに、何とかしてみたいと思います。貴重なご指示をありがとうございます。

  2. 米国のレピーターは周波数が日本のアマチュアバンド外のこと多いですね。そのために米国仕様のハンディー機を持っているのですけどまだ利用した経験がないです(^^;

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