「第2回ハムらde無線フェア」で8J1-7CALLを運用

「ハムらde無線フェア」は、東京都羽村(はむら)市で行われるイベントで、2019年に行われた第1回には参加できなかったのですが、「無線のジャンルを超えて」というコンセプトにとても惹かれていました。昨年予定されていた第2回は7コールアマチュア無線クラブとして出展を計画するも、コロナ禍で延期。今年は、コロナ対策を強化され、開催。関係各位のご尽力に頭が下がります。

今回も、フリラあり、ドローンあり、特小での館内放送あり。極地研まで来場されており、とても幅広い出展でした。アマチュア無線界もこんな風にどんどんオープンになっていく方がよいと思います。

7コールクラブは、特別に羽村市水上公園の使用許可をいただき、「7コール発給開始30周年記念局」8J1‐7CALLを公開移動運用いたしました。水上公園を使わせて頂けたのは、実行委員長の秋吉さん(ハムショップフレンズ店長)と、羽村市議会議員の印南修太先生のおかげです。ここに記して感謝申し上げます。ありがとうございました。

前日、機材やら体験局セットやら、わらわら準備中にこんな一幕が。やっててよかったアマチュア無線。

さて当日、10時前に現着。おなじみ7K1VKU福士さん、手早くギボシDPを設営。

そしてVKU局、密を避けて手早く運用開始。実行委員会は、掲示用のポスターまで作ってくださいました(右端)。

私は18MHzから始めるも、コンディションは今ひとつ。

様子を見に来てくださった印南先生に「世界中にHamura Cityを宣伝します!」と申し上げてしまった手前、21MHzに出ていたHong Kongの局をコールするも、残念届きません。コンテストのようでしたが何のコンテストだったのでしょうか。「世界アマチュア無線の日」関係?


気を取り直して、1年間、7コールのみんなでやってきた8J1‐7CALLもいよいよ終盤ゆえ、いくつかやり残していたことを今日実現したい!と準備しておりました。

ひとつ目は、8J17CALLによるD-STARでのデータ通信。マルチジャンルのイベント「ハムらde無線フェア」らしく、チューリップまつりの会場から本会場「ゆとろぎ」までD-STARによる画像通信実験が行われると聞いていたので、飛び入り参加を計画。

JJ1TNQ局からJH1CBX局(ご存じMasacoさん)への送信の傍受に成功!画像が小さなブロックに分けられ、左上から徐々に送信されてくる様子はなかなか面白いです。

もう1局からの送信が終わったところで、8J17CALL/1としてブレークイン。Masacoさんに「こちらからも画像送って良いですか?」と呼びかけるとご快諾を頂けたので、画像を送信するも、・・・うまく画像にならないとのこと・・・。おそらく、8J17CALLのリグがID-51無印という古い機械で、「ファーストモード」に対応していなかったためと思われます。残念、せっかくお時間を頂いたのに、申し訳ありませんでしたが、Masacoさんに8J17CALLをサービスできて、ありがたい機会となりました。

送ろうとしていたのは、この画像。7コールクラブ謹製、どこかで見たような「7コール局証票」でした。

ふたつ目にやりたかったことは、5.6GHzのATVです。

事前に告知するもお相手が見つからなかったので、他のクラブメンバーに8J17CALLを任せ、7K1BIBとの(笑)Two-way ATVを狙います。送信機は、1万円以下で売っている中華製、TS832です。

8J17CALL側。見苦しいテーブルで申し訳ありません・・・右のほうに青い板が2枚見えていますが、右側が送信機につながったアンテナ、左側が受信機につながったアンテナです。右のモニターに、7K1BIBからの画像が映っています(車のバックモニター用のカメラなので、ガイドラインが映ってしまってます(笑))。

TNX  7K1UYJ

そして7K1BIB側。ヘリカルアンテナを2本持っています。左はカメラを持ってくださった7L1DND局です。

という次第で、2021年4月19日13時ころ、8J17CALL/1と7K1BIB/1の間で、5.6GHz ATVの2-way QSOに成功しました!!・・・・距離にしてたぶん20mくらいです(笑)が、それぞれにとって記念すべき5.6GHzでの1st QSOなのでよしとしましょう。送信周波数は、

8J17CALL→7K1BIB:5800MHz
7K1BIB→8J17CALL:5705MHz 

でした。

あとは「山反射」を狙った1200とか・・(市外からは声がかからず、至近距離から2局のみ。コールありがとうございました。)。

まぶしい新緑の中、こんなことそんなことをやりながら、15時に撤収、帰途につきました。


結局、私がこの日8J17CALLのログに残したのはわずか7QSOでしたが、いずれも思い出深いQSOとなり、久しぶりに思い切り無線遊びを楽しむことができました。7MHzに注力していた7K1VKUは100局弱やったとのことで、お空のコンディションもまずまずだったようです。実行委員会のお取りはからいで、ひろびろとした場所で、7K1VKU、7N3GJC、7K1BIBの3局の設備を展開することができました。

本会場から歩いて30分くらいかかるにも関わらず、10局くらいの方が訪問してくださったのも、とてもうれしい、ありがたいことでした。

天気も良く、よい一日でした。

(2021-04-19 記)

「新スプリアス規格への移行期限の延長」省令改正案の読み解き

2021年3月26日に、パブコメが始まりました。

無線設備規則の一部を改正する省令の一部改正等に係る意見募集
-新スプリアス規格への移行期限の延長-
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban12_02000124.html

経過措置の期限を「令和4年11月30日」から「当分の間」とするという改正案です。

何が「延長」されたの?

お手元の局免をご覧ください。備考欄に、以下の記載はありますでしょうか?

無線設備規則の一部を改正する省令(平成17年総務省令第119号)による改正後の無線設備規則第7条の基準(新スプリアス基準)に合致することの確認がとれていない無線設備の使用は、平成34年11月30日までに限る。

FB News 2020年12月号より引用 http://www.fbnews.jp/202012/news01/index.html 

局免にこの記載がある局には、旧スプリアス機が含まれているはずです。その旧スプリアス機の使用期限は、2022年11月30日までしたが、これが「当分の間」に延長されるというのが、今回の改正です。

局免にこの記載が無い局には、今回の改正は関係ありません・・

なお、新スプリアス規制が完全になくなるわけではありません。
また、新スプリアス規格を満たさない古いリグで開局したり、増設したりすることができるようになるわけでもありません(その猶予措置は、2017年11月30日に終わっています)。

より詳しく

アマチュア無線家からみた、スプリアスに関する現時点の規制は(おおむね)以下のとおりです。

①新スプ規格に合致する技適無線機新規開局・増設OK(JARD/TSSの保証不要)
使用期限なし
②旧スプ規格時代の機種だが、実は新スプ規格を満たす無線機
(=JARDの「保証可能機器リスト」掲載機種や、測定の結果、新スプ規格を満たすことを示せた無線機)
JARD/TSSの保証を受ければ、新規開局・増設OK
使用期限なし
③新スプ規格を満たさない無線機新規開局・増設はもうダメ
すでに免許を受けている無線機は2022年11月30日まで

今回の改正案は、③の赤字の部分のみに関わるものです。つまり、平成29(2017)年11月30日までは、旧スプリアス規格の無線機も一定の場合は免許を受けることが可能でしたが、その使用期限は2022年11月30日まででした(この期限を解除するのが、JARDの「スプリアス確認保証」です。)。その期限が、「当分の間」に延期されます。

言い方を変えると、 平成29(2017)年11月30日までに免許を受けた旧スプリアス機は、JARDの「スプリアス確認保証」を受ける必要がありましたが、今回の改正が通れば、「当分の間」は、スプリアス確認保証を受けずに使って良いことになる、ということです。

このように、正直言って、アマチュア無線に関して言えば、対象範囲は、そんなに広くありません。

なお、旧スプリアス規格の特定小電力無線(特小)や市民ラジオ機については、2022年11月30日までだった寿命が、「当分の間」に延びました。これは大きいと思います。

「当分の間」っていつまで?

明確には示されていませんが、手がかりはあります。今回の改正案の趣旨を、総務省は以下のように説明しています。

(引用ここから)
これまでに、国内の約276万局(携帯電話等包括免許を除く。)のうち、約210万局(約8割)は新スプリアス規格への移行が行われているところですが、新型コロナウイルス感染症による社会経済への影響等により、新スプリアス規格への移行に遅れが生じることが想定されます。

引き続き、新スプリアス規格への移行を継続し、各免許人等へ働きかけを行う一方、このような社会経済情勢に鑑み令和4年11月30日とする経過措置を当分の間に改めることとし、・・・
(引用ここまで)

新型コロナ禍の影響を最も受けているのは、医療現場ではないでしょうか。医療現場では、旧スプリアス機がまだ多く使われているのかもしれません。また、旧スプリアス規格のETC機や特小トランシーバーの置き換えが進んでいないという話も、ときどき目にします。これらに対応するための改正であって、アマチュア無線を主眼とするものではないように思われます。もちろん、JARLの要望に対応したものではないでしょう。

新型コロナ禍が理由として挙げられていますので、理屈としては、新型コロナの「社会経済への影響」が解消されれば、元に戻す=新たに期限を設定する、ということになりそうです。イメージとしては、日本社会が新型コロナ禍を克服し、無線機の生産サイドもユーザーサイドも元の生活に戻り(あるいはNew Normalに対応し)、「さあ、遅れていた新スプリアス対策でもやるか・・」と思えるようになったら、その数年?後があらたに使用期限として設定される、というところでしょうか。

とはいえ、よく見ると、新型コロナウイルス感染症による社会経済への影響「等」と、役所お得意の「」が入っています。コロナとは別の要素を考慮して、新たな使用期限はなかなか設定されないかもしれません。ひょっとしたら永遠に復活しないかもしれませんし、意外とすぐに復活するかもしれません。

どんな風に使っても良いの?

他の無線局の運用に妨害を与えない場合に限り」という条件が付されます。局免の注意書きも、

無線設備規則の一部を改正する省令(平成17年総務省令第119号)による改正後の無線設備規則第7条の基準(新スプリアス基準)に合致することの確認がとれていない無線設備 については、令和4年12月1日以降、他の無線局の運用に妨害を与えない場合に限り、使用することができる。

という注記に変わる(読み替えられる)ことになるようです。

まあ、アマチュア無線の場合、混信は付きものです。意図的な妨害はもちろんダメですが、常識的な使用であれば、アマチュアバンド外にスプリアスをまき散らさない限りOKといえるのではないでしょうか。

パプコメ意見

今回の改正案それ自体には、反対する理由はないと思います。

「当分の間ではなく永遠に旧スプ機を使えるようにしてほしい」とか、「旧スプ機による新規開設・増設もできるようにしてくれ」と、さらに踏み込んで「そもそもアマチュア無線には新スプリアス規格は適用しないでくれ」という意見を出すには、それ相当の理由を付ける必要があると思います。よく考えます。

(2021-04-03 記)

IC-7300, IC-9700の新ファームウェア

2021年2月26日にアイコムから公開されました。
(アイコムの回し者ではないですが・・笑)すばらしいアップデートです。

IC-7300 ファームウェア Version 1.40
https://www.icom.co.jp/support/drivers/6184/
くわしい説明文書
https://www.icom.co.jp/support/manual/6181/

IC-9700 ファームウェア Version 1.30
https://www.icom.co.jp/support/drivers/6185/
くわしい説明文書
https://www.icom.co.jp/support/manual/2680/

ファームアップの方法

詳細は取説を。

(1) ファームのファイルをダウンロード→解凍し、SDカードのここにコピー。

IC-7300の取説より

(2) IC-7300にSDカードを挿入。MENU→SET→SDカード→ファームアップ。あとは順番に。下記の画面で「はい」を約1秒押し続けるのが肝。

IC-7300の取説より

以下、私が特にいいなと思った機能をご紹介します。

スコープ機能のスクロールモード追加

スコープを表示させて「CENT/FIX」を長押しするとスクロールモードになります。ダイヤルをくるくるして受信周波数を示すマーカーが画面の外に外れると、自動的に次の周波数帯に切り替わります。これは便利!

短波放送帯でもバンドスコープが表示されるようになったので、BCLにとっても格段に便利になりました。久しぶりに短波ラジオを聞いてみようかな。

また、今までのIC-9700のバンドスコープは、430MHzのFM帯を全部はカバーできなかったのですが、スクロールモードにすれば、432.50以下、433.50以上にQSYすると画面が自動的に切り替わります。コンテストで威力を発揮しそうです。

1.8/1.9MHz、3.5/3.8MHz、7MHz帯のオフバンド送信防止

ダイヤルを回してアマチュアバンドを外れると「ブッ」という音がします。これ、「バンドエッジビープ」という機能なんですね。

今までは、こんな↓ざっくりとしたバンド設定だったので、細切れの1.8/1.9MHz、3.5/3.8MHz帯では、バンドエッジで「プッ」が鳴らないだけでなく、実はオフバンド送信もできてしまっていました・・・。

IC-7300の取説より

今後は、このように↓「ユーザーバンドエッジ」の設定が細かくなるということで、これはありがたい・・と思ったのですが・・・

仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より

・・・つまづきました。うちのIC-7300では、「ユーザーバンドエッジ」のメニューが見当たりません。。。さんざん探し回ってやっと原因がわかりました。

「バンドエッジビープ」の設定は以下の4種類があるのですが、「ユーザーバンドエッジ」のメニューは、下の2つ、「ON(ユーザー設定)」または「ON(ユーザー設定)&送信制限」にしないと表示されないようなのです。

IC-7300の取説より

今回のファームアップで、下記のとおり、「バンドエッジビープ」のデフォルトが「ON(ユーザー設定)&送信制限」に変更されたのですが・・・

仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より

私は、ファームアップしたのちに、SDカードに保存していたファームアップ前の設定をロードしてしまったため、バンドエッジビープの設定が、旧デフォルトの「ON」に戻ってしまっていたというわけです。

バンドエッジビープの設定を「ON(ユーザー設定)&送信制限」に変更したところ、無事、「ユーザーバンドエッジ」のメニューが表示されました。

そして、以下の手順で、バンドエッジの設定を初期化(新ファームのデフォルトに初期化)することで、作業完了です。

IC-7300の取説より

プリセットメモリー機能

「FT8が簡単に」みたいな宣伝をされているのでイメージがつかみにくいのですが、要は、以下の設定項目群を一括して記憶し、一括で切り替えられるメモリー機能が用意されたというものです。

仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より
仕様変更のお知らせ(Version 1.40)より

となると、デフォルトで用意された「通常」と「FT8」では、それぞれどんな数値が設定されているのかが気になります。IC-7300の実機で確認しました。

プリセットネーム通常FT8
モードSSBUSB-D
フィルターFIL2FIL1
フィルターBW2.4k3.6k
フィルタータイプ(HF)SOFTSOFT
フィルタータイプ(50M-)SOFTSOFT
ACC/USB出力選択AFAF
ACC/USB AF出力レベル50%50%
ACC/USB AFスケルチOFF(オープン)OFF(オープン)
ACC/USB IF出力レベル50%
USB変調入力レベル50%50%
変調入力(DATA ON)ACCUSB
SSB-D 送信帯域幅300-2700100-2900
変調入力(DATA OFF)MIC,ACC
COMPOFF
SSB TBWWIDE
SSB 送信帯域幅100-2900
USB SENDOFF
USB キーイング(CW)OFF
USB キーイング(RTTY)OFF
USB接続時入力禁止時間ON
CI-Vボーレートオート
CI-Vアドレス94h94h
CI-VトランシーブON
USB端子機能(シリアル)CI-VCI-V
CI-V USBポート[REMOTE]から切断[REMOTE]から切断
CI-V USBボーレートオートオート
CI-V USBエコーバックOFFOFF

「—」となっている項目は、左側のチェックボックスにチェックが入っていませんでした。おそらく、プリセットを適用しても、その項目はプリセット適用前のまま変更しない、という意味と思われます。

IC-7300でFT8等のデジタルモードを運用するときにおそらく最もつまづくポイントは、SSB-Dモードにしたときに、PCからUSBケーブルを経由して送られてくる信号で変調がかかるように、「変調入力(DATA ON)」の項目を「ACC」から「USB」に変更しなければならない点だと思います(参照→ 月刊FB NEWS「テクニカルコーナー IC-7300でFT8モードを運用する」)。この点も含め、一発で設定できるようになったのは、進歩だと思います。

(2021-02-28 記)

RJX-601 AMの変調が乗らない

RJX-601をリアルタイムに使っていた世代ではないのですが、パネルのかっこよさに惚れて、2台持っています。

左下のブランド名が全部大文字の「NATIONAL」なのが前期型、1文字目だけ大文字の「National」なのが後期型だそうですね。

右は、有名な「棺桶マイク」。後期型に付属していました。左のマイクはこれより一回り大きいもので、私が入手した前期型に付属していたものです。ネットでもほどんど見かけず、詳細がよくわかりません。最初期はこれだったのでしょうか。

RJX-601前期型の修理

この前期型はヤフオクで落としたのですが、前の持ち主の方、発売開始直後に購入され、大事に持ち続けられたあと、終活で手放されたようです。思いが伝わってきました。

この大事な前期型ですが、ある週末の1エリア6mAMロールコールにチェックインしようとしたところ、キャリアは出るのですが変調が乗らないことに気づきました。FMでは正常に送信できます。

検索してみると・・・さすが、RJX-601にむちゃくちゃ詳しい畏友JG1BVX局のブログに手がかりがありました。

https://jg1bvx.com/archives/18825

「キャリアは出るけど変調が乗らない・・・・」RJX-601はAF回路を送受信で兼用しているため、受信ができて、FMが送信できて、AMが送信できないとなると、疑わしきところは2箇所のみ。一つはコレクタ変調回路上の線路の異常。もう一つはAM/FM切替SWの後ろからAM変調回路に至る線路の異常。

「コレクタ変調回路上の線路の異常」のチェックはなんとなく大変そうなので、まずは後者を攻めてみます。AM/FM切り替えスイッチ(S4-1)から出ている線にテスタを当てていきますが断線はなさそうです。回路図を見てみると、AM/FM切り替えスイッチ(S4-1)からRF出力切り替えスイッチ(S5-2)につながる回路があります。

試しに、RF出力切り替えスイッチに接点洗浄液を掛けてみると、AMに変調が乗るようになりました。

ダイヤルの周波数が大きくずれていたので、テクニカルガイドに従い、メインダイヤルのウラあたりにあるL5とC32を調整します。周波数カウンタがなくても、IC-7300Mとの鳴き合わせでなんとかなりました。

RJX-601後期型の調整・改造

ついでに、もう1台のRJX-601(後期型)の周波数ズレも調整。

さらに、思い切って長年の懸案に手を付けます。

キャリブレーショントーンの51MHz化。下の写真のX2を29MHzの水晶から30MHzの水晶に交換。半田面からの配線図があるのでとってもラクです。これで、51MHz/FMの呼び出し周波数にゼロインできるようになります。

この水晶、いつ買ったものかもう忘れてしまいました(それだけ長年温めていました。)。

FMナロー化。BVXさんのお告げを信じます。

FMナロー化はとても簡単。以前QEXに掲載されていた方法です。R80の抵抗(12kΩ)を68kΩに替えるだけ。あとはT12,T13(FM検波部)の調整のみ。SSGなどなくても、最新のリグからFM変調送信して、音質と音量が最大になるポイントを探せばOK。

https://jg1bvx.com/archives/18669

R80はここにあります。

R80をいったん外して、56kΩの抵抗を継ぎ足し戻しました。IC-7300Mで聞きながらT12, T13を回すと、確かに音量・音質が変わります。適宜調整して完了。

RJX-601のケースを開けると、懐かしい「ラジオのにおい」がします。当時の青年ハムたちも、この匂いを嗅ぎながら調整やら改造やらをやっていたのでしょう。そして、単2電池を9本も入れたRJX-601を担いで、丘の上からCQを出していたのでしょうね。

やっぱりカッコイイですよね。。大事に使っていきたいと思います。

(2021-01-24 記)

MMSSTVの設定(IC-7300, FT-857D)

先日の8J17CALL集中運用の際に、SSTVを運用しました。忘れる前に、MMSSTVの設定をメモしておきます。

SSTVの運用では、音声でやりとりしたあとに画像を送信したり、画像送信後に音声でQSOしたりするので、画像を送信する前後はマイクからの音声を変調に乗せ、画像送信中はDATA入力端子からの音声信号を変調に乗せるようにしたい、という点がポイントです。

参考とさせていただいたサイト

MMSSTVの設定(JI3URS)
 http://www.eonet.ne.jp/~ji3urs/mmssop1.html
IC-7300M + MMSSTVでSSTV運用開始(向島ポンポコ日記)
 https://tanukijima.at.webry.info/201708/article_10.html

設定ファイル

最初に、作った設定ファイルを置いておきます(自己責任でどうぞ)。

MMSSTV_7K1BIB.zip

  1. 上のzipファイルをダウンロードし、適当な場所(MMSSTVのインストールフォルダ等)にに解凍する。
  2. IC-7300を使うときは、MMSSTVのメニューのオプション→MMSSTV設定画面→送信→Radio Commandと進み、下の「Load」ボタンを押して、「IC-7300.rcm」を読み込ませる。PortとBaudレートを適切に設定する。「その他」のタブの「サウンドカード」も適切に変更する。
  3. FT-857DMを使うときは、「Load」ボタンを押し、7MHz帯以下(PhoneでLSBを使う周波数帯)のときは「FT-857D_40m and Down.rcm」を、14MHz帯以上(PhoneでUSBを使う周波数帯)のときは「FT-857D_20m and UP.rcm」を読み込ませる。PortとBaudレートを適切に設定する。「その他」のタブの「サウンドカード」も適切に変更する。リグ本体の「DIG」の設定を「USER-L」または「USER-U」に変更することを忘れずに。

以上で、SSTV送信中のみ、MMSSTVからのSSTV信号が変調に乗り、その前後はマイクの音声が変調に乗るようになります。

なお、MMSSTVからモードと周波数もコントロールしたい場合は、「Mmsstv.ini」内の [RadioMenu] に「Mmsstv.ini_RadioMenu_Replace.txt」の中身を上書きします。「Mmsstv.ini」内の [RadioMenu] を書き換えることにより、MMSSTVの「リグコントロール」メニューが以下のように変わります。FT-857の「DIG USER-L」等は、「リグ本体のメニューからDIGモードを設定し直す」ことを忘れないように書きました。

以下、設定ファイルの解説です。

IC-7300の設定(解説)

オプション→MMSSTV設定画面→送信→Radio commandは、先人のお知恵を参考に、以下のように設定しました。

画面下の「Save」ボタンを押すと、Commandsの設定を拡張子「.rcm」のファイルに保存することができます。IC-7300の.rcmファイル「IC-7300.rcm」の中身はこのようになりました。

[RADIO]
 CmdInit=
 CmdRx=\$FEFExxE01C0000FDFEFExxE01A060000FDFEFExxE014150000FD
 CmdTx=\$FEFExxE01A060101FDFEFExxE014150013FDFEFExxE01C0001FD\w10
 Cmdxx=94
 PollType=3
 PollInterval=5

(ウェブサイト上で「\」(バックスラッシュ)に見える文字は、ファイル等にコピペすると半角の「¥」になります。)

IC-7300の「補足説明書」2ページによれば、CATコマンドのフォーマットは以下のとおり。

「コマンド」「サブコマンド」「データエリア」の意味を、「補足説明書」を見ながら解読します:

RX:
FEFExxE0 1C00 00 FD:  送受信の切り替え 受信に
FEFExxE0 1A06 0000 FD: DATAモードOFF、フィルタはデフォルト設定に戻す
FEFExxE0 1415 0000 FD: モニターゲインの設定 0%

TX:
FEFExxE0 1A06 0101 FD: DATAモードON、フィルタ1に
FEFExxE0 1415 0013 FD: モニターゲインの設定 13/256=約5%(?)
FEFExxE0 1C00 01 FD:  送受信の切り替え 送信に
(参考サイトと異なり、モードを切り替えてから送信するように順番を変更しました。)

次に、MMSSTVのメニューから周波数やモードを切り替えられるようにします。MMSSTVの「リグコントロール」をクリックすると周波数切り替えのプルダウンメニューが出てきますが、「Mmsstv.ini」ファイルの末尾 [RadioMenu] の記述に対応しています。その部分に以下の記述を追記してみました。「Cap」「Cmd」の後の数字を変更するとメニューに出てくる順番を変更できるようです。最初の行の「Menus=5」を「Menus=メニューの合計数」に増やすことも忘れずに。

Cap1=7.180 LSB (IC-7300)
Cmd1=\$FEFE94E0000000180700FDFEFE94E0010002FD\w10
Cap2=14.230 USB (IC-7300)
Cmd2=\$FEFE94E0000000231400FDFEFE94E0010102FD\w10
Cap3=21.340 USB (IC-7300)
Cmd3=\$FEFE94E0000000342100FDFEFE94E0010102FD\w10
Cap4=28.680 USB (IC-7300)
Cmd4=\$FEFE94E0000000682800FDFEFE94E0010102FD\w10

各コマンドの構成部分を解読:

FEFE94E0 0000 00180700 FD: 周波数を「07.18MHz」に変更
FEFE94E0 0000 00231400 FD: 周波数を「14.23MHz」に変更
FEFE94E0 0000 00342100 FD: 周波数を「21.34MHz」に変更
FEFE94E0 0000 00682800 FD: 周波数を「28.68MHz」に変更
FEFE94E0 0100 02 FD: 運用モードを「LSB」に、フィルタを「FIL2」に変更
FEFE94E0 0101 02 FD: 運用モードを「USB」に、フィルタを「FIL2」に変更

周波数は2桁ごとに、下の桁から逆順に10桁の数列で指定します(ややこしい)。


FT-857DMの設定(解説)

取扱説明書によれば、FT-857DのCATコマンドは以下のとおり。

モード設定コマンドの最初の2桁が、LSBは「00」、USBは「01」、DIGは「0A」であることに留意。周波数の指定は素直に桁の順番通りです。

FT-857Dのモード切り替えで「DIG」を選択すると、マイクからの音声入力が切れ、リアパネルの「DATAコネクター」からの入力が変調に乗るのですが、USB側を使うかLSB側を使うかは、リグ本体の設定メニューNo.38で設定します。残念ながらCATではコントロールできないようです。

(余談ですが、FT-857Dの取説には、DIGモード時の「RTTY」「PSK-31」「USER」それぞれ何が違うのかが書いてないのですが、このサイトによれば、フィルタの効き方が違うようです。)

以上を踏まえ、面倒ではありますが、PhoneでLSBを使う7MHz帯以下と、USBを使う14MHz帯以上で、設定を分けることにします(なお、10MHz帯ではSSTVの電波型式「F3F」はJAでは許可されていません。)。

7MHz帯以下の場合(LSB)

14MHz帯以上の場合(USB)

RXの真ん中あたりが、「00」か「01」かの違いです。

FT-857DMの.rcmファイルの中身はこのようになりました。

7MHz帯以下の場合(LSB) 「FT-857D_40m and Down.rcm」

[RADIO]
 CmdInit=\$0000000000
 CmdRx=\$0000000088\$0000000007
 CmdTx=\$0A00000007\$0000000008\w10
 Cmdxx=94
 PollType=2
 PollInterval=5

14MHz帯以上(USB) 「FT-857D_20m and UP.rcm」

[RADIO]
 CmdInit=\$0000000000
 CmdRx=\$0000000088\$0100000007
 CmdTx=\$0A00000007\$0000000008\w10
 Cmdxx=94
 PollType=2
 PollInterval=5

(「Cmdxx=94」の行は、IC-7300の設定が残ってしまったのかな?)

各構成部分を解読します。

Init:
00000000 00:周波数LOCK ON

RX:
00000000 88: PTT OFF
00000000 07: モードをLSBに変更
01000000 07: モードをUSBに変更

TX:
0A000000 07: モードをDIGに変更
00000000 08: PTT ON

FT-857Dの「リグコントロール」のため、「Mmsstv.ini」ファイルの末尾 [RadioMenu] に以下の記述を追記します。

Cap5=7.180 LSB (FT-857) DIG USER-L
Cmd5=\$0071800001\w10\$0000000007\w10
Cap6=14.230 USB (FT-857) DIG USER-U
Cmd6=\$0142300001\w10\$0100000007\w10
Cap7=21.340 USB (FT-857) DIG USER-U
Cmd7=\$0213400001\w10\$0100000007\w10
Cap8=28.680 USB (FT-857) DIG USER-U
Cmd8=\$0286800001\w10\$0100000007\w10
Cap9=144.450 USB (FT-857) DIG USER-U
Cmd9=\$1444500001\w10\$0100000007\w10

CATコマンド解読:

00718000 01: 周波数を7.180MHzに変更
01423000 01: 周波数を14.230MHzに変更
02134000 01: 周波数を21.340MHzに変更
02868000 01: 周波数を28.680MHzに変更
00000000 07: モードをLSBに変更
01000000 07: モードをUSBに変更

(2020-12-06 記)

.rcmファイルは、MMTTYやMMVARIの設定にも使えました。

(2020-12-06 追記)

KENWOOD TM-741Sの修理

オークションで入手したTM-741Sをレストア(修理)してみました。

以下、素人作業の備忘録です。これを参考に作業されても結果の責任は負いかねます。

サービスマニュアル。ネジ2個を外せばフロントパネルが開きます。

定番ですが、この2個のケミコンが液漏れ。22μFと100μF。

外してみると溶液で基板は真っ黒。裏にも回っています。アルコールで拭き取り、パターンが断線していないか、サービスマニュアルの実装図と回路図をにらめっこしながら、テスターを当てて確認していきます。

R6とR7の交点とIC1の67番ピンの間が導通なし。

もう1カ所、MRスイッチの+側とIC1の27番ピンの間が導通なし。

回路図上はまっすぐですが、実際には基板を裏に表に、グニャグニャと曲がっており、パターンの再生は不可能なので、直接結んでしまいます。黒線がMRスイッチとIC1の27番ピンの接続を再生するライン。緑線は67番ピンから基板の裏側へ・・・。

最初、下の写真のように基板の右側を通したところ、ケースにはまらず失敗。

下の写真のように、線を延長して、メインダイヤルの隙間を通すことにしました。
ケミコンは表面実装ではない普通のものを取り付け。

メインダイヤルが滑るので、バラして中を清掃、接点を調整。4本の爪を立てれば簡単に開きました。

バックライトをLED化。先人の教えに従おうとするも、基板のパターンが異なります。私のTM-741Sでは、R15~R17はここにありました。抵抗値は先人の教えに従い470Ωに交換。

半田付けが汚くて恥ずかしい上に、豆球を外すときにパターンを2カ所剥がしてしまい、またもや短絡(黄線とオレンジ線)。。

この後、上の写真に写っている時計バックアップ用のCR2032をホルダ式に交換してみたのですが、厚すぎてケースが閉まらなくなってしまいました。電極付きのCR2032が届いたら取り付けます。

TM-741シリーズは押しボタンがスポンジで引っかけてあるだけ。スポンジの劣化により押しボタンが取れてなくなってしまっている個体を多く見かけます。メーカーから純正部品を購入できるようですが、ここはあえてアマチュア的に、釣り糸で留めてみます。

6mFMのユニットが入っていましたが、10mFMのユニットに交換。参考までに、ハイパワー機に入っている空冷ファンはこれ。

これも参考までに、2個しかユニットが入っていない個体にユニットを1個増設する場合、電源端子を3バンド用の端子に交換する必要がありますが、

その実物がこれ。長さ約4センチ。ホームセンター等で調達できるでしょうか。

素人作業ですが、なんとかレストアできました。1991年発売。この時代のKenwood機はとても美しい。学生時代の憧れのリグを30年を経て入手できました。自分で修理するとますます愛着がわくというものです。

(2020-11-22 記)

オンライン「東海ハムの祭典」にパネリストとして参加

2020年8月23日に開催された第52回東海ハムの祭典は、「日本初のオンライン・ハムフェア」として、ZoomウェビナーとYouTubeを使ってオンライン・オンライン配信されました。

私は、10時30分から1時間の枠、伝統の行事「支部と語る会」に、パネリストとしてお招きいただき、オンライン参加させていただきました。

事前に、「『支部と語る会』というタイトルなるも、東海地方支部との対話は最初だけで、あとはJARLの現状について議論することになりそう」と聞いており、実際にそのとおりになりました。JJ1WTL本林さんがさっそくまとめを公開されています(ご自身もパネリスト)。ぜひご一読下さい。

Rept on #52東海ハムの祭典 支部と語る会

JARL執行部の現状については、JARL正常化プロジェクトのウェブサイトや私のこのブログで情報発信申し上げてきたところですが、文字ではなく言葉で、しかもオンラインで全国のアマチュア無線家の皆さんに情報発信できたことは、とても有意義なことでした。Twitter、Facebook、メール等々で、「JARL執行部の現状について初めて聞いた」「問題点がよくわかった」という、たくさんの声を頂きました。Zoomのチャットでリアルタイムに意見交換できたのも大変よかったと思います。


ところで、私も巡回拝読している「TAKAさんの毎日が発見・ブログ」が「東海ハムの祭典」について記事を公表されています。

東海ハムの祭典

4枚目の写真は私ですね。「ハムらしい背景 発言者はこれぐらい大きいほうが良さそう」と書いてくださって、前日から「写り」を気にして準備していた私としては冥利に尽きます^^/

映像ではどういう状況かわかりにくかったと思いますので、思い切って私のシャックを公開しちゃいます。ゴチャゴチャシャックでお恥ずかしいのですが、Zoomに映っていた私の背中側から撮った写真です。ノートPCの右上に丸いWebカメラが写っていますが、これでZoomに参加していました。

7K1BIBのシャック

Zoom画面上私の右側に映っていたのは、席の左手に並べている古いリグたちです。昔の古いリグの「味」に抗えずこんなに集めてしまいました。

RJX-601が2台あるのは初期型(下:「NATIONAL」)と後期型(上:「National」)です。この機種、リアルタイムには知らない世代なのですが、写真で見てパネルのかっこよさに惚れ込み、ヤフオクで落としてしまいました。

夜になるともっと美しい。

学生時代、リアルタイムに憧れていたのは、下の写真の下に写っているTR-851Dです。ディスプレイの色、その右下のモード表示部分の精巧さ、四角いボタン・・。30年経って「大人買い」することができました。

TR-851DとFT-720U

TR-851Dの上に乗っているのは、FT-720Uという430MHz/10Wモノバンダーです。25年以上前、就職直後でカネがなく、5Wハンディ機でしょぼい波しか出せなかった私を見かねた札幌ローカルのOMがサプライズで下さったものです。40年以上前の1979年発売の機種ですが、今でも送受信できます(局免上も)。絶対に捨てられない想い出のリグです。


話がかなり脱線しました。東海ハムの祭典で議論されたことは、嘘偽りありません。現執行部の問題は過去の話、私たちはJARLの未来を語りたいのです。

わずか1ヶ月で「オンライン・ハムフェア」を実現し、各エリアで体験局を開設。実際に行動するJARL正常化プロジェクトのメンバーに、JARLの運営を任せていただけませんか?

すべては、9月5日の続行会での社員の皆様の行動にかかっています。

(2020-08-25 記)

「7K1BIB」発給30周年

呼出符号「7K1BIB」がこの世に産声を上げたのは、1990(平成2)年4月27日のことでした。

無線局免許状のコピーが残っています。開局の地は実家があった横浜市南区でした。私が大学2年生のときでした。大型連休のため局免の郵送に時間が掛ったようで、私の手元に届いたのはたしか5月に入ってからでした。

当時の手書きログを見直すと、1990年5月4日22時50分に439.84MHzの「川崎レピーター」(今もあるJR1WXでしょうか)経由で大学の友人2名とQSOしたのが、私のファーストQSOとセカンドQSOであることが分かります。残念ながらこの友人2局はすでに失効していますが、3局目(知り合いでない1局目。シンプレックス交信の1局目)としてお相手いただいたJQ1GZT局の免許は今でも生きていました。4局目は、話しているうちに何と私の妹の同級生であることがわかり驚いたことを、今でもよく覚えています。

開局当時のリグはSTANDARDのC450ただ1台。栄えある第1送信機です。バイト代を溜めて秋葉原で買いました。いろいろなところに連れ回したので傷だらけですが、今でも動態保存されています。

さて、今年は7コール発給開始30周年の年。「7K1BIB」も、発給からとうとう30年が経ちました。この間、2回も局免を失効させてしまっていますので、「開局30周年」と言いにくいのがちょっと残念ですが、区切りの日を迎えました。今後はもう、失効させることはないでしょう。

夜が明けたら、C450に火を入れてみることにしましょうか。

(2020-04-27 00:50 記)


「7K1BIB」発給30周年の夜、21時過ぎ。C450/5WでCQを出したところ、意外にもたくさんの皆さんからコールをいただき、4局とQSOすることができました。最後に当局の一番新しいリグ、IC-9700でCQを出したところ、さすがパワー10倍、港区からお声がけいただきました。

430MHz/FMシンプレックスで常置場所からのCQ、コンテスト以外ではいつ以来でしょうか。初心に返った気分でした。

(2020-04-27 22:40 記)

WSJT-X/JTDXを複数のコールサインで利用する設定

7コール発給開始30周年記念局「8J17CALL」をFT8で運用していますが、コールサインの設定(File→Settings→General→My Call)をいちいち書き換えるのはとても面倒です。また、ここを書き換えただけでは、ログは同じログファイル(wsjtx_log.adi)に書き込まれることになり具合がよくありません。

調べたところ、WSJT-Xには、起動オプション「–rig-name=」という機能があることが分かりました。これは、もともと複数のWSJT-Xを同時起動させ、複数のリグに対しそれぞれWSJT-Xを接続させるための起動オプションですが、この起動オプションを利用すると、コールサインを切り替えることもできるようになります。

以下、自己責任でお願いいたします。お試しになる場合、設定ファイル・ログファイルのバックアップ等を絶対にお取り下さい。不具合が発生しても私は責任を取ることができません。


WSJT-X 2.0 User Guide」の「16. Frequently Asked Questions」に以下の記載があります。要するに、WSJT-Xを複数起動(multiple instance)する方法です。

2. How should I configure WSJT-X to run multiple instances?

Start WSJT-X from a command-prompt window, assigning each instance a unique identifier as in the following two-instance example. This procedure will isolate the Settings file and the writable file location for each instance of WSJT-X.

wsjtx –rig-name=TS2000
wsjtx –rig-name=FT847

WSJT-Xの各種設定・ログファイル(設定ファイル「WSJT-X.ini」やログファイル「wsjtx_log.adi」等)は、「C:\Users\USERNAME\AppData\Local」フォルダ内に作成される「WSJT-X」フォルダに保存されるようです。

ここで、WSJT-Xをコマンドラインで起動するときに、後ろに「–rig-name=任意の文字列」を追加すると、「C:\Users\USERNAME\AppData\Local」フォルダ内に「WSJT-X – 任意の文字列」というフォルダが新たに作成され、その中にまっさらな初期設定・ログファイルが生成されます。以後、上記起動オプションを付けて起動すると、「WSJT-X – 任意の文字列」内の設定ファイルが使用されるということのようです(使い分けられる設定項目はリグの設定だけではありません。「rig-name」というオプションの名前はちょっと紛らわしいですね・・・)。

いちいちコマンドラインで起動オプションを付けて起動するのは面倒なので、ショートカットを利用しましょう。

スタートメニューの「WSJT-X」アイコンをそのままデスクトップにドラッグアンドドロップすると、デスクトップに「WSJT-Xへのショートカット」が作成されます。

作成された「WSJT-Xへのショートカット」アイコンを右クリックして一番下の「プロパティ」を表示させます。

「リンク先」欄をみると、デフォルトでは「C:\WSJT\wsjtx\bin\wsjtx.exe」と書かれているので、その後に「–rig-name=任意の文字列」(例:「–rig-name=8J17CALL」)を追記します。「OK」したら、ショートカットを区別できるように、アイコンの名前を「WSJT-X –任意の文字列」(例:「WSJT-X –8J17CALL」)に変えておきましょう。

下がオリジナルのアイコン、上が名前を変更したアイコン。

ここで、「WSJT-X –rig-name=任意の文字列」アイコンをダブルクリックすると、WSJT-Xが初期状態で起動します。初期状態なので、コールサインもリグ(Radio)も音声(Audio)もまっさらです。うへー、いちからまた設定するのかよ・・・。ご安心を、設定ファイルを元の設定ファイルで置き換えれば大丈夫です。

一度「WSJT-X」を閉じて、「C:\Users\USERNAME\AppData\Local」フォルダをみて下さい。「WSJT-X」フォルダに加えて、「WSJT-X – 任意の文字列」フォルダが生成されているはずです。

「WSJT-X – 任意の文字列」フォルダを開くと、「WSJT-X – 任意の文字列.ini」という設定ファイルが生成されています。このファイルを開いて中身をいったん全部削除し、今まで使っていた設定ファイル(「WSJT-X」フォルダ内の「WSJT-X.ini」)の中身をコピペし、保存しましょう。

次に「WSJT-X –rig-name=任意の文字列」アイコンをダブルクリックすると、WSJT-Xが、今までの設定状態で起動します。リグの設定も音声の設定も以前のままです!ただし、これだとコールサインも以前のままなので、コールサインの設定(File→Settings→General→My Call)を、別のコールサインに書き換えれば、設定完了です。なお、WSJT-Xにおいて、コールサインに依存する設定項目は(File→Settings→General→My Call)だけだと思いますが、他にありましたらご教示下さい。

これで、

  • 「WSJT-X」アイコンをダブルクリック
    →WSJT-Xが個人コールで起動する。
    →接続する無線機は「File→Settings→Radio」で選択されたもの。
    →ログは「C:\Users\USERNAME\AppData\Local」内の「WSJT-X」フォルダ内の「wsjtx_log.adi」に記録される。
  • 「WSJT-X –8J17CALL」アイコンをダブルクリック
    →WSJT-Xが別コールで起動する。
    →接続する無線機は「File→Settings→Radio」で選択されたもの。
    →ログは「C:\Users\USERNAME\AppData\Local」内の「WSJT-X – 8J17CALL」フォルダ内の「wsjtx_log.adi」に記録される。

というように、コールサイン毎に設定ファイル・ログファイルを切り替えることができるようになりました。個人コールと別コールの無線機を設備共用していないときは、無線機もきちんと別のものを使うようにしましょう。

JTDXも同様に、複数の設定ファイル・ログファイルを使い分けることができます。キモは、ショートカットのプロパティの「リンク先」に起動オプション「–rig-name=任意の文字列」を付け加えることです。なお、JTDXの設定項目では、「General」の「My Call」の他に「Reporting」の「Engalbe eQSL sending」もコールサインに依存するようですので、設定を書き換えるようにご注意下さい。

以上、お気づきの点がありましたら、ぜひお知らせ下さい。

(2020-04-26 記)

TM-702修理

毎日JARLの現状ばかり考えていると鬱屈してくるので、日曜の午後は久しぶりに無線機の修理に当てることにする。対象は、かなり前にオークションで入手したKenwood TM-702。144/430MHzの切り替え式デュアルバンダーである。LED表示が出ないとのことで安めの落札価格だった。

とりあえず開腹し、前面の液晶パネルを外す。本体と液晶パネルは9pinのコネクタで直接つながっているが、このコネクタが導通しているのか怪しいとにらむ。

サービスマニュアルを見ると、LCDを照らす4個の豆球に加え、Fキー(ファンクションキー)を押すと光る2個の豆球が存在している。

本個体は、4個の豆球は光っていないが、Fキーを押すと2個の豆球は光る。ということは、2個の豆球につながっている6番と8番のピンは導通しているが、4個の豆球につながっている9番か5番(あるいはその両方)が導通していないのではないか、加えて+5vを供給している4番ピンも導通していないのではないかと推測。

当初、4,5,9番のどのピンが導通していないのか特定しようとテスター棒をいろいろ当ててみたりしたが、どうもらちがあかない。導通しているはずの2点間に4Ω程度の抵抗値が測定されたりする。まあいいや、特定は諦めて、半ば強引にジャンパー線で接続することにする(笑)。

上の写真は9番(LAMP)と4番(+5V)を接続したところ。この後5番(GND)も接続。電源を入れてみると・・・。

おお!LED点灯!めでたしめでたし(^^)。SWR計とダミーロードを接続して出力を図ると、2バンドとも10Wの出力を確保できている。きれいに掃除して修理完了。

Nikon Df, AI Micro-Nikkor 55mm f/2.8S

暗闇で記念撮影。TM-702は1990年、7K1BIBが開局した年に発売された憧れのリグであった(定価82,800円。学生には買えない。)。この時代のKenwood機は本当にかっこいい。特にTM-702は、サブバンドが右肩に小さく表示されるのが萌える。

同上

実は、憧れが高じて、うちにはTM-702がもう1台ある(笑)。下に写っている電源が入っていない方は、無線通信を愛好する法律家協会(JQ1ZOR)に増設したリグである。

今日修理したリグは、7コールアマチュア無線クラブ(JS1YEY)に寄付することにしよう。7コール仲間も、かっこいい、懐かしいと思ってくれるに違いない。

(2020-03-16 記)