「無線設備の操作に関する知識及び技術の向上を図る努力義務」に関するパブコメ結果公表

2020年10月12日、表記パプコメの結果が公表されました。

無線従事者規則の一部を改正する省令案に係る電波監理審議会からの答申及び意見募集の結果

私が提出した意見は、65番です。私の意見と総務省の回答を対比します。

(BIB)無線従事者免許を受けた者に対し、無線設備の操作に関する知識及び技術の向上を図る努力義務を課すことについては、以下が確実に実行されることを条件として賛成する。
・一部において、今回新設される義務が法的な義務と誤解されているので、あくまで「努力義務」であることを周知されたい。

(総務省)本改正案に賛成のご意見として承ります。本改正案は、電波の公平かつ能率的な利用を確保するため、アマチュア無線を含む全ての無線従事者資格を有する者が自らの責任おいて、またそれぞれの環境に応じ最新の電波法令に基づくルールを含む知識及び技術を持つことに努めることを規定するものです。

→今回、追加される条文の文言は、「・・・向上を図るように努めなければならない。」というものです。これは「努力義務」というものです。「それぞれの環境に応じ」=免許人の判断で努力すればいいのです。違反しても、制裁も罰則もありません。何も恐れることはありません。

(BIB)・IT人材の育成にアマチュア無線の活用が提案されており、アマチュア無線技士の知識及び技術の向上を図る事業を行う組織に対する予算措置を講じられたい。

(総務省)また、アマチュア無線技士の知識及び技術の向上を図る事業を行う組織に対する予算措置についてはご要望として承ります

→努力義務条項は、得てして、補助金や助成金を国庫から出す足かがりとするために設けられます。なので、この際、予算措置を要求するのが正しい対応です。「義務を課すならカネをくれ」というわけです。

この点がよくわかっていらっしゃるJARDは、以下の意見を提出されています。「電波利用料」を名指しされているところは、さすがといわざるを得ません。

(JARD)改正案について賛成します。アマチュア無線家は、定義に明記されているとおり、新たな通信方式への対応等各レベルに応じ、これまでも自己の知識や技術の向上に日々務めてきており、今後も不変のものと言えます。当協会としても、その一助となるよう、関係するセミナーの開催や関連情報の提供等に引き続き努めていくこととしています。アマチュア無線分野における国への要望としては、電波利用料財源等を活用し、①リーダーとなる講師等の育成システムへの関与、②個人負担が前提となるスキルアップのためのセミナー等への参加が容易となるよう各種の支援策、③スキルアップの目標となる任意資格制度への関与などをお願いするものです。

さて、JARLはというと・・・またサボりました。意見を出すことすらしていません。JARLとしては、自ら意見を提出するのはもちろん、アマチュア無線家に「努力義務条項」の本当の意味を説明し、賛成の意見を提出するよう促すべきでした。これを怠った結果、アマチュア無線家から多数の反対意見が出てしまったことを、髙尾・日野岳執行部は全力で反省しなければなりません。髙尾・日野岳執行部が、保身に精一杯で、電波法制度改革のやる気もないのであれば、退陣すべきでしょう。

(2020-10-14 記)

「JARL正常化プロジェクト」での盟友であるJH2DFJ岩田泰典さんのご意見と総務省の回答が、私のものよりも明確でしたので、ここにご紹介したく存じます。17番です。

(DFJ)1.無線従事者としての努力義務と理解してよいか。
2.本件に関する罰則規定はなしとの理解でよいか。
3.技術スキルの維持・向上に向けて、現行の「主任無線従 事者制度」のように認定機関による「スキルアップ講習会」 も視野に入れているのか明らかにされたい。

(総務省)本改正案は全ての無線従事者資格を有する者が自らの責任 において、またそれぞれの環境に応じ無線設備の操作に関す る知識及び技術の向上に努めることを規定するものであって罰則規定を設けるものではありません
 無線従事者が無線設備の操作に関する知識及び技術の向上に努める方法として、民間団体等による講習会等の実施について検討して参ります。

最新のアマチュア無線技術に関する、参加費の安い(または無料の?)セミナーを、民間団体であるJARDに期待したいと思います。

(2020-10-15 記)

「無線設備の操作に関する知識及び技術の向上を図る努力義務」に関するパブコメ結果公表」への3件のフィードバック

  1. 山内さん、杉本です。

    おかげで勉強になります。60年も政府のやることには疑問を投げかける癖をつけてしまったので、山内さんの柔らかい頭にずっと敬服しております。それにしてもJARLがなにもしないのは驚きです。アマチュア無線家の権利を守るのが第一の仕事と思いますのに、パブコメへの反応すらしないというのは無能を越えて、サボリであり、会長と取り巻きは罷免すべだと思います。お役人でもやるべき仕事をしなければクビにできるのではないでしょうか。

    これからもご指導をお願いいたします。

    73、jg1gwl

  2. 昨今、アマチュア無線を社会貢献の一環とし災害時に「非常通信」として役立てようとする活動が盛んです。これらは基本的にはアマチュア業務を離れた「目的外通信」ではないかと思っています。
    そのうえで、今回の「電波監理審議会からの答申及び意見募集の結果」にある「知識及び技術の向上を図る努力義務」に対応するために「非常通信」の取り組みかたなどJARDによる研修会を実施したらどうでしょうか。各地に設立されている「非常通信連絡会」の責任者に対し受講の呼びかけを行うのです。お遊び的な活動ではなく、米国のARES・RACESのように厳格な運用を行うための研修です。まさしく「無線従事者が無線設備の操作に関する知識及び技術の向上に努める方法として、民間団体等による講習会等の実施」に適合すると思うのですがどうでしょうか。

    • TEUさんこんばんは。ご提案に賛同いたします。JARLに期待できない現状では、JARDがきっと、政府からお金をひっぱってきて、そのような研修を行ってくれるものと私も期待しています。

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