新年のご挨拶(2022年)

松も取れてしまいましたが、遅ればせながら新年のご挨拶を申し上げます。

QSOパーティ

昨年2021年は、正月恒例のQSOパーティで幕を開けました。2018年1月以来訴えてきた期間延長が実現した初めての年、6日間フル参加しました。たくさんの方と新年の挨拶を交わすことができました。

クラハCQ部屋

2021年2月頃からでしょうか、音声チャットアプリ「Clubhouse」が日本でも急に盛り上がり始めました。音声だけのやりとりはアマチュア無線に似ているということで、友人がアマチュア無線をテーマとしたグループ「CQアマチュア無線クラブ」を立ち上げ、私もモデレーターの末席に加えて頂いています。毎週土曜日21時からのラグチュー部屋が途切れることなく続いているのは、無線愛が熱くまた個性あふれる参加者の皆さんのおかげです。私が5I3BタンザニアとQSOできたのも、クラハメンバーの応援のたまものでした。みなさまも是非、毎週土曜日21時の「CQアマチュア無線クラブ」を聞きにいらしてください。

8J1-7CALL

2021年4月22日まで、そのちょうど1年前に開局した7コール発給開始30周年記念局「8J1-7CALL」の運用をやり切りました。コロナ禍で、「7コールアマチュア無線クラブ」メンバー個々人による運用が主でしたが、その合間を縫って、一昨年10月11日の「アウトドアミーティング in 八王子 2020」での体験局「8J1YAB/1」運用と、5.6GHzATV等を運用した昨年4月18日の「第2回ハムらde無線フェア」での公開移動運用という2回の屋外合同運用を実現できたのは奇跡でした(JARL東京都支部の皆様には感謝しかありません。)。「#20日後にQRTする記念局」キャンペーンを経て、2021年4月22日最終日のすみだ生涯学習センター(ユートリヤ)での合同運用、そしてその夜、珍モード「Feld-Hell」の送信をもって閉局したのも、7コール組らしい幕引きでした。無線歴がほぼ同世代の「7コールアマチュア無線クラブ」メンバーがネット上で集まって作った記念局を、私は一生忘れることはないでしょう。※「8J1-7CALL」1年間の個人的振り返り記事はこちら

JARL社員総会

2021年6月27日には、社員として初めて、JARL定時社員総会に出席しました。JARL執行部が今年から速記録を廃止してしまいましたので、その内容を少しでも詳しく皆様に伝えられるように「JARL第10回定時社員総会ご報告(その1)」以下、5本の記事を書きました。JARLの現状をご理解いただけましたら幸いです。

#駅前QRV

2019年11月に産声を上げた #駅前QRV 。7L4XQIけんけんさんが提唱された「日常の中でも無線運用を楽しめる」スタイルは、雑誌やオンラインメディアにも取り上げられひとつのジャンルとして定着した感があります。ネットの力をうまく利用しながら、地上でパイルアップを受けられるのです。2021年4月には記念局「8J1-7CALL」で #駅前QRV。6月以降は「VX-3で開局したニューカマーが付属ホイップで」「ニューカマーがショートホイップSRH805Sを買ってみた」「カムバックハムが昔のリグC501で」といった「想定シリーズ」を敢行。12月にはなんとあの「ももすけ」さんも駅前QRVを実行してくださいました。

バーチャル・ハムフェス2021

2021年11月13日には、昨年に引き続き「バーチャル・ハムフェス2021」に実行委員として関わりました。今年もたくさんの方から非常にレベルの高いご出展をいただき、バーチャル呑み会は翌朝まで続きました。アイコム株式会社様と第一電波工業株式会社様からいただいた全面的なバックアップは、実行委員会代表として大変心強いことでした。バーチャルイベントにリアルの要素を、と「社会実験・FT8 QSOパーティ」を併催し、たくさんの局にご参加いただけました。JARL執行部から一部妨害があったことはとても残念でしたが、”立場”を超え、たくさんのJARL理事・地方本部長・支部長・社員の方々にもご参加いただけたことは、アマチュア無線界の「分断」を望まない私にとって感激でした。

パブコメ意見提出・制度改正の読み解き

ここ数年、アマチュア無線に関連する重要な法改正が続いています。2021年も、パブコメに意見を提出したり、制度改正を私なりに読み解く記事を公表してきました。本来はJARL本部の仕事だろうと思っています。


2022年の抱負

2021年は、なぜかアマチュア無線が一般メディアに取り上げられることが多かったのですが、その多くが「レトロな趣味」と位置づけていたように思います。アマチュア無線衰退の原因をインターネットに求める人もいます。ですが、私たちは、FT8や、昨年公表された新デジタルモード「Q65」といったデジタルモードを挙げるまでもなく、インターネットやパソコンといった最新技術を軽やかに利用し、アマチュア無線の活動の幅を広げてきたのではないでしょうか。アマチュア無線には、もっと大きな可能性が秘められていると、私は信じています。

今年は、2年に1度のJARL選挙の年です。「山内はJARLを乗っ取ろうとしている」と言う人がいるそうですが、意味がよくわかりません。JARLは誰か一人の所有物ではなく、アマチュア無線界みんなのものであり、取ったり取られたりするものではありません。

会員の代表である社員として、たくさんの皆さんのご意見を聞くに付け、ずいぶん前から繰り返し指摘されているJARLの課題がなぜ解決できないのかと考えさせられます。JARLの外では数々の有益な活動が行われており、JARL地方本部(北海道・東海・関西)はオンラインイベントを成功させ、各県支部でも地域にしっかりと根を下ろした活動が行われています。

なのに、なぜJARL本部は、ハムフェアの出展者説明会すらオンラインに移行できず、総務省と約束した社会貢献活動ガイドラインを適時に公表できず、アマチュア無線免許手続きの簡素化が議論された昨年11月の内閣府規制改革推進会議に人を出せず、IARUからの要請である7MHz国内FT8周波数の移動についてきちんとした役割を果たせないのか。どこかに、進歩を止めている要素=「ボトルネック」があるのではないか。一部の従順な人を優遇する一方で、なぜやりたいと名乗り出る人を除してしまうのか。それが人の問題なのか組織的な問題なのかを探す活動を、私は今年も続けていきたいと考えています。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(2022-01-10 記)

「デジタル人材」の確保や育成のために必要だと思うことはなんですか?

デジタル庁が、「デジタル人材」の確保や育成のために必要だと思うことについて、意見募集をしています(2021-11-18まで)。

https://polipoli-gov.com/issues/VlJFCEJqGWyLl3qmPPnr

私は、以下の意見を提出しました。

(ここから)
・総務省は、最近、ワイヤレスIoT人材の裾野を広げるための取り組みとして、無線従事者資格を持たない者(特に小中学生)によるアマチュア無線の体験制度や、アマチュア無線を活用した社会貢献活動等の制度を導入しています。日本の産業を支えている技術者は、若い頃にアマチュア無線に触れていた人が大変多いのです。今でもアマチュア無線には熱意あるファンが多いのですが、従事者免許を取り開局をするための一連の手続きがとても面倒で、アマチュア無線への参入障壁になっています。

・令和3年8月に公表された総務省「デジタル変革時代の電波政策懇談会」報告書は、「ワイヤレス人材やデジタル人材の育成、無線技術の実験・研究開発の促進といった観点から、より自由で試行錯誤がしやすい実験・研究環境の実現、無線従事者資格取得から無線局の開設・運用までの手続の迅速化など、アマチュア無線をより活用しやすい制度・環境の実現に向けて」検討を進めると提言しています。

・従来の総務省の考え方は、アマチュア無線であっても他の業務無線と同じ扱いをするというものでしたが、アマチュア無線の本質は無線技術の実験・研究開発ですので、確実な通信を目的とする他の業務無線とは異なる扱いをすべきです。試行錯誤のためにいちいち行政の手続きを取らないといけない現状は、アマチュア無線の本質を阻害しています。手続きなしに試行錯誤できる環境を整えることは、デジタル人材の育成に資することであり、デジタル庁からも、総務省に対し、積極的に手続きの簡素化を進めるよう働きかけていただけるようお願い致します。
(ここまで)

(2021-11-18 記)

15分後くらいに、投稿した意見が公開されました。投稿ページの一番上でなくて、一番下に公開されるのですね・・5ページ繰っていかないとたどり着けませんでした。下記は、5ページ目に公表されていた私の意見をクリックして開いた窓へのリンクです。

https://polipoli-gov.com/citizens/Vr7ESZs9wgciGEZboD4s/profile/comments/nm1AlpunXGwUozEuKqdi

(2021-11-18 21:55 追記)

「こち亀」アマチュア無線・ラジオ関係の巻一覧【メモ】

秋本治さんのコミック、「こち亀」こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が、集英社のマンガサイト「ゼブラック」で、24時間限定で無料開放されています(2021年10月4日正午まで)。

https://zebrack-comic.shueisha.co.jp/title/221

たしかアマチュア無線やラジオを扱った回があるはず・・・とちょっと調べてTweetしてみると、Twittererなアマチュア無線家の皆さんからたくさんの情報がTweetされました。さすがです。

上げられた情報をもとに、アマチュア無線・ラジオ関係の巻をまとめてみました。

第65話 ただいま本番中!の巻

第795話ラジオでコンニチハ!?の巻

第876話 撃退!盗聴魔の巻

第900話「親愛なる兄貴への巻」

第977話 両さんの秋葉原案内の巻

第1914話 TVレポーターの巻

第1625話 闇に流れる声

第1744話 おれたち電波ハンター

そもそも両さんの弟、両津金次郎氏が弁護士でアマチュア無線家という設定ではないですか。なんかこそばゆい感じです。

(マンガのコマは、一部を著作権法第32条に基づき引用させて頂きました。)

(2021-10-03 記)

国内FT8周波数が7041kHzから7037kHzに移行?(追記あり)

2021年9月20日から22日に、3年に一度のIARU-3の総会が、タイ連盟の主催で行われました。Zoomを使ったオンライン開催だったそうです。

興味深いことに、HF帯におけるQRMの解消のために、バンドプランの変更が議論されています。特に、JARLに対し、日本の国内FT8周波数を7041 kHzから7030-7040 kHzの間(具体的には7037kHz)に変更できないかを検討し、2021年末までに回答することが求められたことが注目に値します。

この件は、ARRLの2021年9月23日付けニュースレターの”IARU Region 3 Considers Significant Expansion of HF Digital Segments”というタイトルの記事で知りました(より詳細には、このARRLレターを紹介されていた「SDRでBCLを」さんの9月25日付け記事で知りました。)。

ARRLのニュースレターは、非会員でもリンク先(http://www.arrl.org/arrlletter?issue=2021-09-23 )で読むことができます(ここにも、活動の成果をコミュニティに返そうというARRLの意思が感じられます。)。


IARU-3の総会の資料はここで公開されているので、調べてみました。

Bandplan Committeeの原案

以下のドキュメントです。特に029と031。

  • 029 Bandplan Committee Report
  • 031 IARU Region 3 Conference 2021 – WIA – IARU R3 Interim HF Band Plan Proposal – Data Segment Revision
  • 035 Proposal to Seperate Bandplan Committee
  • 039 IARU Region 3 Conference 2021 – WIA – Band Planning Control Mechanisms

バンドプラン改定の目的として、以下が謳われています。

  • HFバンドプランの世界的なハーモナイゼイション(統一・調和)
  • Conversational(会話的)なデータモード(PSK, RTTY, Olivia等)とTime Synchronised(時間で同期された)なデータモード(FT8, JT9, JT65, WSPR等)の分離
  • 時間で同期されたモードの増加に応じた帯域の拡大(主に、現時点では利用が減少したRTTY用帯域とのトレード)
  • 40m bandでのvoiceとdataのより効果的な分離

具体的には、下図において、現在上のようになっているプランを、下のように変更したらどうかという提案です。

029 Bandplan Committee Reportからの引用

よく見えないので赤枠部分だけ拡大すると、現在は

であるものを、

このように改訂したいという提案です(上からR1/R2/R3。青はCW、赤はData、緑はVoice)。

そのココロは、こういうことのようです(若干の意訳を含む。)。

  • 7000~7050でCWが出られるようにしたい。
  • 7040~7050を「会話的なデータモード(PSK, Olivia, RTTY)」のため確保したい。なので、voiceは7050以上とする。CWは7040~7050でいちおう出られるが、secondary baseとする。
  • 国内データ通信は7030-7045だけしか出られない日本みたいな例があることも理解している。
  • ただ、7040-7044が、IARU-R1(EUやAF)でPSK/Oliviaの中心周波数になっている。そこで、この範囲を他のモードも含めた(会話的なデータモードの)世界的な中心周波数にしたい。
  • そこで、7030-7040を「Domesitic Data Only(国内通信に限ってはのデータ通信も可能)」な周波数として残すので、JA国内周波数の7041は、7030-7040の間(031の文書では、より特定して「7037kHz」)に移動してもらえないだろうか・・・。
    • (もし7041kHzの移動が無理なら、interm solution(仮の解決策)として、Domestic Dataを7030-7044kHzにするけど・・・)【この項、2021-09-26 22:05追記】
  • (7050-7060のデータモードはR3だけだが、さらに検討したいのでとりあえずそのままにする)。

40m以外については、

  • R-3の非常通信周波数3600kHzを3680kHzに変更する。
  • 世界的な20mのSSTV周波数を14230kHzから14330kHzに変更する。

Working Group 2での議論

「WG-2 Report」に書かれています。WG-2としては、

  • Bandplan Committeeの提案を直ちに採択はしない。その代わりに、
  • JARLに対し、JA国内周波数の7041を7030-7040の間に移動できるか検討し、2021年末までにBandplan Comitteeに報告せよ。
  • 他のR3連盟に対し、(特に40mにおいて)法制化された(administration-mandated)バンドプランがあるかを調査して、2021年末までにBandplan Comitteeに報告せよ。
  • 各国の連盟は、Bandplan Comitteeの提案文書(031と039)を各国のアマチュアコミュニティに配布し、意見を集めて、2021年末までにBandplan Committeeに報告せよ。

という意見でした。

総会として、このWorking Group 2の意見がそのまま採択されたのかどうかは、公表文書からはまだわかりません。ですが、ARRLのニュースレターによれば、そのまま採択されたものと思われます。

JAコミュニティ/JARLとしてありうべき対応

これをうけて、JARLはどう動くべきでしょうか。

  • まず、IARU-R3の要請を受け、今回の提案を大至急JAの「アマチュアコミュニティ」に提示して、パブコメにかけるべきでしょう。締め切りは2021年末ですから時間がありません。
  • JAの「アマチュアコミュニティ」としては、国内周波数を7041kHzとする必然性はあるでしょうか。黒点数が上昇するこれからの時期に、FT8ばかりでなく、RTTYやPSKといった他のモードでDX交信のチャンスを広げるために、FT8を7037kHzに移動して7040-7044をクリアにするという提案は、受け入れ可能ではないでしょうか。

なお、JAの現行バンドプラン(下記)と今回のR3の提案をさらに比べてみます。

注2:7,045kHzから7,100kHzまでの周波数は,
外国のアマチュア局とのデータ通信に使用することができる。
(JARLバンドプランより引用)
  • JAの現行バンドプランは、今回のR3の提案と、Phoneが下限7045まで出られてしまうこと、7045~7050の間で国外局とのデータ通信ができないことが整合していません。そこで、今後、「狭帯域データ」と「CW, 狭帯域の電話・画像」の区切りを7045から7050に移動させる必要があるかもしれません。
  • ですが、この部分はバンドプラン告示(無線局運用規則第二百五十八条の二の規定に基づくアマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別)で決まっていることなので、総務省にお伺いを立てて告示を改正してもらう必要があります。
  • そもそも論として、バンドプランといったアマチュア無線界の内部事情のために、いちいち総務省にお伺いを立てて告示改正をしてもらうのは手間で、申し訳ないと思います。2015年のバンドプラン改正まで7MHzと24MHzでJT65に出られなかったように、アマチュア無線家にとっても不都合があります。
  • また、JAの法的バンドプランの制約がなければ、R3のバンドプランにおいて、7030-7040を「Domesitic Data Only」として残してもらう必要もなかったように見えます。国際的にも迷惑をかけていることになります。
  • 確かに、違法局・不法局が蔓延しているVU帯については、法的な強制力があるバンドプランが必要です。ですが、HF帯とSHF帯以上については、規制緩和の一環として告示から外してもらい、JARLがバンドプランを自主的に制定できるようにした方が、国際的な動きにも柔軟に対応できてよいのではないでしょうか。

(2021-09-26 記)


7037kHzだと、ロシアの軍事ビーコン?のQRMを受けるのでは、とのご指摘を頂きました。

JT系のデジタルはQRMに強いモードですが、7037ではこのビーコンのためQSOに支障がでるのであれば、JA国内周波数はもっと下げた方がよいかもしれません。7035か7033か?80mの3531kHzに合わせて7031kHzというご意見もありました。

なお、031番のドキュメントには、

“Recognition of 7040-7060 plus 7065-7080 kHz as the new 40m data segment with Voice operation reduced to secondary status between 7060-7070 kHz.”
(仮訳:7040-7060 kHzに加えて7065-7080 kHz を40mにおける新たなデータ帯域と認識する(7060-7070 kHzのvoiceはセカンダリベースとする)

という記載があります。

(FT8のデフォルト周波数が7074、JT65が7076、JT9が7078であることに鑑みると、with Voice operation以下は誤植で、「with Voice operation reduced to secondary status between 7070-7080 kHz.(7070-7080 kHzのvoiceはセカンダリベースとする)」の方が正しいような気がします。また、”plus 7065-7080 kHz”は”plus 7070-7080 kHz”では?とも思えます。が、それらの点はともかく・・・)

7040kHz台をConversational Data、7070kHz台をTime Synchronised Dataにしたい、というのが世界的な潮流なのであれば、JAの法定バンドプランもそれに合わせるのが本筋・正論です。しかし、総務省告示の縛りがあり、時間がかかります。よって、当面の対策としては国内FT8周波数を7041からもっと下に下げつつ、中長期的な目標としては総務省に働きかけて国内外ともに7070kHz台でTime Synchronised Dataが使えるようにしてもらう(または、HFをバンドプラン告示から外してもらう)必要があるように思います。

なお、JAに限らず世界的な問題として、

  • R3の議論は、7038.6kHzのWSPRと7047.5kHzのFT4を考慮していないように見えます。これらはConversational DataではなくTime Synchronised Dataであるとして7070台に移すのか、それともバンドプランを現実に合わせる(例外を設ける)のか、どちらの方向にしても、要検討です。
  • サイクル25の黒点数上昇期にさしかかっており、今後、コンディションの上昇が期待される中で、今のようにJT系の運用がピンポイントな周波数に集中したままでは、ますますQRMがひどくなっていくと予想されます。運用周波数を散らすために、FT8の周波数を広げる(たとえば、WSJT-X/JTDXのFT8デフォルト周波数に7078を追加する)ことも要検討ではないでしょうか。

(以上、2021-09-26 23:55追記)

「デジタル変革時代の電波政策懇談会 報告書(案)」に対するパブコメ結果公表

2021年8月31日付けで公表されていました。

「デジタル変革時代の電波政策懇談会 報告書」及び意見募集の結果の公表

私が提出した意見は、「個人(33)」として、別紙3「意見募集の結果」の125頁以下に掲載して頂いていました。

私の意見と総務省のご回答と感想

1 5Gなどの電波の安全性の理解促進

私の意見(要約):国民の電波に対するリテラシーの向上のため、街の専門家であるアマチュア無線家の知見とリソースを使ってください。

総務省:「頂いた御意見は、総務省における今後の政策検討の際の参考とされるものと考えます。総務省において、電波の安全性に関して知見を有している方々の協力も得ながら、電波の安全性に関する周知広報活動が進められるものと考えます。」

感想:我々アマチュア無線家も、電波に関するリテラシーを高めていきましょう。

2 ワイヤレス電力伝送システムの普及・促進(52頁)

私の意見(要約):空間伝送型WPTシステムの導入で、2.4GHz帯と5.7GHz帯は大丈夫?慎重に検討してください。

総務省:「「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」のうち「構内における空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」については、陸上無線通信委員会において技術的な検討が行われ、令和2年7月に情報通信審議会からの一部答申を受けており、専門家等による十分な技術的検討が行われたものです。また、空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの制度化に当たり、総務省は「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの運用調整に関する検討会」を開催し、当該システムと既存無線システム等との円滑な運用調整が行える仕組の構築に向け、運用調整に関する基本的な考え方、プロセス、支援体制等の検討を行い、「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの運用調整に関する基本的な在り方」が本年5月に取りまとめられています。今後、同在り方に従い、当該システムの運用調整が行われていくものと考えます。」

感想:検討会での審議には、JARL日野岳専務理事ほか関係者が出席していますが、どんな意見を述べているのか、JARL会員にはほとんど知らされていません。人身御供にされていないか、大丈夫でしょうか。

3 ダイナミック周波数共用の推進(61頁)

私の意見(要約):アマチュア無線が周波数共用システムの対象とされないようにお願いします。

総務省:「頂いた御意見は、総務省における今後の政策検討の際の参考とされるものと考えます。」

感想:まあ大丈夫・・かな。

4 深刻化する自然災害への対応(68頁)

私の意見(全文):先日施行されたアマチュア無線を社会貢献活動で活用できるようにするための法改正により、継ぎ目のない支援を行えるよう、狭義の非常通信のみならず、非常災害発生直前や災害復旧時においてもアマチュア無線を活用できることが明確になった。一般社団法人日本アマチュア無線連盟は、社会貢献活動に関するガイドラインを作成することを表明したにも関わらず、未だにガイドラインを作成できていない。総務省におかれては、早急に作成するようJARLを指導されたい。

総務省:「頂いた御意見は、総務省における今後の政策検討の際の参考とされるものと考えます。」

感想:総務省におかれましては、大いに参考にされて下さい。

5 アマチュア無線を活用したワイヤレス人材の育成(80頁)

私の意見(全文):81頁の「踏まえるとともに、法制度全体との中で整合性を図りつつ、検討を進める必要がある。」を、「踏まえるとともに、他の無線局との差異を法制度全体の中に適切に位置づけつつ、検討を進める必要がある。」と修正されたい。

ワイヤレス人材やデジタル人材の育成、無線技術の実験・研究開発の促進のためにアマチュア無線を活用することについては大賛成であるが、「法制度全体との中での整合性」という名目で、アマチュア無線局を他の無線局と同等の規制下に置いている現状を抜本的に見直す必要がある。

アマチュア無線の免許人は、無線技術の実験・研究開発のために、無線設備を頻繁に変更する必要があり、これは、他の無線局にはない特殊な点である。このような特殊性を踏まえれば、開局申請・変更申請(届出)という事前規制がアマチュア無線にそもそもなじまないことは明らかであり、諸外国においても、日本のように細かな変更申請(届出)を求めている例はほとんどない。アマチュア無線への事前規制に多大なリソースを割くのは、人口の減少により人材確保に苦労されている電波行政にとっても端的に無駄である。そこで、申請・届出が必要なケースを激減させるために、開局の時点で資格に応じた周波数帯・電波型式・出力を最大限指定するようにする運用の改正と、指定事項の変更がないかぎり変更申請(届出)を不要とする法令改正を検討されたい。

総務省:「頂いた御意見は、総務省における今後の政策検討の際の参考とされるものと考えます。報告書(案)を踏まえて、アマチュア無線をより活用しやすい制度・環境の実現に向けて、アマチュア無線に係る免許・検査などの各制度の在り方について、今後、総務省において具体的な検討が行われるものと考えます。アマチュア無線家の方々の御要望は幅広く、場合によっては方向性が異なるものがあることも考えられ、検討に当たっては、代表的なアマチュア無線家団体に検討に御参画いただき、その具体的な御意見等を踏まえて、有識者や関係者による検討会を開催して議論していくことが考えられます。その際には、アマチュア無線を取り巻く我が国の社会環境や電波利用状況等の変化、無線機器の市場・技術動向等の変化、各国の制度やその社会環境、さらには電波法の目的等を踏まえて、日本のアマチュア無線に適した、より自由で試行錯誤がしやすい実験・研究環境の実現、未来を担う青少年などの初心者にとってアマチュア無線を始めやすくなるような環境の整備などが検討されることが期待されているものと考えます。」

感想:今回、もっとも注目すべき回答ですね!

報告書(案)の「法制度全体との中で整合性を図りつつ」という部分を読んだとき、これは「アマチュア局だけ特別扱いできないよ」という総務省からの牽制球と読みました。これに対し私は、「アマチュア局は無線技術の実験・研究開発のためのもの。そもそも特殊なんだからそれに見合った規制に変えて欲しい。」というボールを投げました。総務省は、「日本のアマチュア無線に適した、より自由で試行錯誤がしやすい実験・研究環境の実現、未来を担う青少年などの初心者にとってアマチュア無線を始めやすくなるような環境」を整備したいと、直球を投げ返して下さいました。

さあ、アマチュア無線家にとって、合理的で先進的な電波法に変えていただける、最大のチャンス到来です。

同時に、「アマチュア無線家の方々の御要望は幅広く、場合によっては方向性が異なるものがあることも考えられ、検討に当たっては、代表的なアマチュア無線家団体に検討に御参画いただき、その具体的な御意見等を踏まえて」というのは、「パブコメでいろんな意見が殺到するの、まとめるの大変なので、JARLさん、先にアマチュア無線家の意見を聞いてまとめてきなさいよ」という総務省のメッセージだと思いますJARLは、アマチュア無線家の代表として検討会に参画させて欲しい、なんて前のめりになっていますが、検討会に参加する前に、やるべきことがあります。

JARLは、この種のロビー活動の経験があるメンバー、技術に対する造詣があるメンバー、電波法を正しく理解できるメンバーを集めてきちんとした委員会を作り、会員からもアンケートを取って、実現可能性の高い、きちんとした要望を出していく体制を整える必要があります。今までのように、会員の意見も聞かず、だれがどこで書いたかわからない「要望」を出して終わりにするようなやり方では、この最大のチャンスをみすみす逃すことになりかねません。

私は、もちろん、このチャンスにおいて、全面的にご協力する用意があります。

6 公共用周波数の利用状況の検証

私の意見(要約):5MHz帯の利用状況を検証した上で、アマチュア無線への開放をぜひお願いしたい。

総務省:「5MHz帯の周波数割当にかかる御意見については、今後のアマチュア業務の利用ニーズをはじめ、既存無線局の利用状況を考慮しながら、 総務省において検討がなされる際の参考とされるものと考えます。」

感想:よろしくおねがいします。

7 免許手続などのデジタル化(150頁)

私の意見(要約):免許状の電子化を是非進めて。

総務省:「頂いた御意見は、報告書(案)に対する賛同意見として承ります。」

感想:デジタル庁に期待ですね。

8 技術基準不適合無線機器の流通抑止(153頁)

私の意見(要約):インターネットショッピングモール上に技術基準不適合無線機器があふれている。ショッピングモールの事業者に対し技術基準不適合無線機器の販売を抑止する法的義務を課すこと、また違反業者に対する総務大臣による勧告・命令に経済産業大臣の同意を要求する電波法102条の11第5項を削除してほしい。

総務省:「頂いた御意見は、総務省における今後の政策検討の際の参考とされるものと考えます。」

感想:電波法102条の11第5項の削除は、引き続き主張していきたい。

9 電波利用料の使途(160頁)

私の意見’(全文):電波利用料の使途に「電波監視」が挙げられているが、アマチュア無線の周波数帯(特に144MHz帯及び430MHz帯)には、コールサインを言わず営利業務の連絡を行っている無線局(免許を持っていないと思われる)が横行している。特に大都市の平日・土曜日昼間は、これらの違法局・不法局でバンド内がすべて埋まり、通常のアマチュア無線局の交信ができない状況である。これらに対する規制局の運用強化等、電波監視をさらに強化していただきたい。

総務省:「頂いた御意見は、総務省における今後の政策検討の際の参考とされるものと考えます。」

感想:弱いなぁ・・・よろしくお願いしますね!

アマチュア無線関連団体のご意見

JARL 92~93頁

意見の冒頭で突然「まず、懇談会には「無線の実験においてフィールドを使うことは現状困難である」との意見が寄せられておりますが、我が国のアマチュア無線では、135kHz帯から249GHz帯まで、様々な周波数帯での免許を取得することが可能で、それぞれの周波数帯での特徴を活かした様々な実験においてフィールドを使用することは可能であり、これらのフィールドを使用した実験において座学と実践のギャップをアマチュア無線により埋めることができるものと考えております。」と書かれています。

これでは何のことかよくわからないので記録を調べてみたところ、2021(令和3)年3月19日の第5回会合で行われた事業者ヒアリングでの議論を受けたもののようです。

この会合で、深層学習とIoTを業務分野とする株式会社Preferred Networksが「電波資源利用効率化に対する期待」と題するプレゼンをされたのに対し、ある委員が、深層学習と通信技術を関連させた研究開発においては「データセットを確保することが課題である」が、「特に電波の干渉や運用の障害といったイレギュラーなものは基本発生しないものということで現在のシステムは構成されていると思うので、それらを検出してどう学習させるかについて」の知見を尋ねたところ、Preferred社は、「データセットは重要な視点であり、諸外国の研究動向を見ると、無線は生モノであるため、データセットが集まりにくい。・・・実際に通信する際にはこうなりそうだという予測を立てつつ、モデルを修正していくということが今後できると良いのではないかと思っている。ただし、まずは端末が実装できないとデータを集められないが。無線の実験においては、実際のフィールドを使うことは現状困難であると認識しておりデータを集める実験のために、一部地域において無線局の免許が割り当てられるような特区みたいなものがあれば、教育という観点からも、良いのではないかと思う。」と回答されています(議事要旨6頁)。

JARLは「アマチュア無線では、・・・それぞれの周波数帯での特徴を活かした様々な実験」が行われているといいますが、Preferred社の方は、ローカル5Gにおける基地局と端末間の電波資源利用をディープラーニングにより効率化していくといった大変高度な話をしているわけで、Preferred社の方には、

Preferred社のプレゼン16頁

と見抜かれてしまっているのです。JARLは、そういう高度な実験にもアマチュア無線を使える、使って欲しいと本気で思っているのでしょうか。IT人材の育成にアマチュア無線を利活用して欲しいなら、単なるレポート交換にとどまらない、こういう分野にも対応できるように準備せよ、という話です。意見を言ったからには、本気を出してもらいたいものです。

なお、JARLの意見書は、全体に読みにくい日本語です。
×デジタル変革化時代 → ○デジタル変革時代
「変革化ってヘンな言葉だなぁ」と思ったら不正確な引用でした。パブコメにかかった意見書のタイトルなのですから、正しく引用しましょう。

JARD 30頁

「一層の免許制度の簡素化やより入門しやすい新たな資格区分の創設等の資格制度の見直し」を要望していることをとらえて「5アマの創設か?」という意見を目にしました。

私は、現在の4アマでも十分に簡単であり、これ以上に簡単な資格は不要(JARDがもしそのようなことを考えているのなら反対)と考えています。

JAMSAT 58~59頁

アマチュア衛星に搭載される中継器(トランスポンダー)の免許人をJARLに限るのではなく、開発機関の団体に直接付与することを認めて欲しいとの要望を出されています。

これに対し総務省は、「なお、アマチュア衛星(人工衛星局及び地球局)については、国際調整や制御回線の確実性など、業務用の人工衛星局及び地球局と同様の審査や検査が必要であることから、アマチュア衛星以外のアマチュア無線局と同様に考えることはできないと考えます。」と回答しています。

ですが、今のJARLに、衛星に関する技術サポートができる体制があるようには思えません。JARL理事会の議事録には、衛星に関する免許手続き等について引き続き支援・協力を行っているとありますが、実態は、免許に関連した検査、免許の申請費用などはそれぞれの団体持ちでJARLが負担することはなく、総務省への衛星についての事前説明と落成検査に免許人として同席すること程度だそうです。結局のところ、JARLを通すことで、単に手続きを煩雑にさせているだけではないでしょうか。

YOTA Japan 127~132頁

従前、法人格のない団体(無線クラブなど)の意見は、個人の意見と扱われており、この扱いは珍しいと思われます。若い方の視点から、とても詳細で練られた意見です。私としては必ずしもすべての内容に賛成ではありませんが、アマチュア無線家であれば一読の価値があると思います。

(2021-09-20 記)

5I3Bタンザニアとクラブハウス

2021年8月15日23時13分、東アフリカ・タンザニアの5I3B局と、14.090MHz/FT8(DXペディションモード)にてQSOに成功しました。

うれしさのあまり急いでツイートしてしまったのには、理由があります。

ひとつめの理由。タンザニアとの初交信だったからです。タンザニアはもちろん、東アフリカとのQSOは初めてでした。距離にして11,322kmです。

https://www.pskreporter.info より(翌朝のカット)。

ふたつめの理由。ちょうどこのとき、最近はやりの音声SNSアプリ「Clubhouse(クラブハウス)」上のアマチュア無線に関する部屋「CQアマチュア無線クラブ」に参加していました。

クラブハウスは、参加者が「Room」と呼ばれる場所に集い、音声のみで交流するSNSです。2021年初頭、クラブハウスが急に日本でも流行しだしたころ、長年の友人であるJG1BVX氏がクラブハウス上に「アマチュア無線部屋」を作り、初期メンバー(モデレーター)に誘ってくれたのでした。

それから半年経った今、世の中的には、クラブハウス自体を巡る一時の熱狂は落ち着いた感じもしますが、「クラブハウス・CQアマチュア無線クラブ」は引き続き盛況です。RoomのFollowerは350人を超え、土曜日21時から24時頃までの定例ルームには、毎週100人くらいの方が参加してくださっています。

最近の定例ルームの番組フォーマットは、前半はモデレーター同士のとっても濃いアマチュア無線話(まあラグチューですね)。後半になると、オーディエンスの方にも会話に加わって頂くとともに、皆が無線機に火を入れ出し、参加者同士で電波が届くかどうかどうか試したり、皆で一斉にDX局を呼んでQSOに成功した人をたたえ合ったりといった雰囲気になります。

さて、8月14日もアマチュア無線部屋に参加していました。後半になり宴もたけなわになったころ、あるモデレーターから「14.090のFT8にタンザニアが出ている」という情報がもたらされました。我が家の設備はロングワイヤー+ATUなのでQSOは到底無理だろうと思いつつも、IC-7300Mのダイヤルを合わせてみると、たくさんのJA局がタンザニアを呼んでいるが見えますが、ご本尊のタンザニア局は見えません・・・。クラブハウスの参加者は、次々とQSOに成功していきます。う~む悔しい・・と思っていると、、

20210814_140330 -17 0.0 320 ~ JJ8●●● 5I3B RR73 1
20210814_140330 -17 0.0 320 ~ JR1●●● 5I3B -02 1

なんと、日本時間23時(UTCで14時)3分30秒、タンザニアの5I3B局からの電波を受信することができました。-17dBですから決して強くはありませんが、ダメもとでこちらからも呼び始めます。

20210814_140426.099(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_140445.150(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_140515.131(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_140545.130(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95

4回呼ぶもコールバックありません。やっぱりダメかといったん中止。すると、

20210814_140700 -18 0.0 321 ~ 7K1BIB 5I3B -14

23時7分、なんとコールバックがあったではありませんか!私の電波がタンザニアまで飛んでいき、-14dBの信号強度で受信されているようです。こちらから、「タンザニアからの信号は、私のところでは-18dBで受信できてるよ」というレポートを返します。

20210814_140720.373(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB R-18
20210814_140745.158(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB R-18
20210814_140749.426(0) Retransmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB R-18
20210814_140815.148(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB R-18

うー、確認の返事がない・・・と諦めかけたそのとき、クラブハウス参加者の方から、「BIB局にコールバック来てる!」との声が。私が受信できていないだけということがわかります。もうこれは呼び続けるしかありません。

20210814_140945.160(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_141015.088(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_141045.123(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_141115.081(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_141145.106(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_141215.094(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB PM95
20210814_141230 -22 0.0 322 ~ 7K1BIB 5I3B -14 ^

おお、再び「-14」のレポートを受信しました!「-22dB」の受信レポートを返します。

20210814_141245.166(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB R-22
20210814_141315.181(0) Transmitting 14.09 MHz FT8: 5I3B 7K1BIB R-22
20210814_141300 -20 0.0 321 ~ 7K1BIB 5I3B RR73 1

23時13分ちょうど、「RR73」(了解、さようなら)の返事をタンザニアから受け取り、こちらからも「73」(さようなら)を送って、タンザニアとの初QSOが終了したのでした。

以上は、JTDXが自動生成したログファイル「202108_ALL.TXT」からの復元です。見なおしてみると、23時09分45秒からの再度の呼び出しは、グリッドロケーター(PM95)ではなくレポート(R-18)を送り続けた方が効率的だったなと反省。

それはともかく、クラブハウスの中で「BIB局にコールバック来てる!」の声がなければ、タンザニアとの初QSOは諦めていたに違いありません。応援?にひたすら感謝しております。

アマチュア無線は、インターネットの隆盛とともに下火になったという人もいますが、私はそうは思いません。熱心なアマチュア無線家は、たとえばこんな風にインターネットをうまく使って、無線趣味を楽しんでいます。

(2021-08-16 記)

「デジタル変革時代の電波政策懇談会 報告書(案)」に対するパブコメ

「デジタル変革時代の電波政策懇談会 報告書(案)」に対する意見募集https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban09_02000410.html

デジタル変革時代に求められるワイヤレス人材の育成にアマチュア無線を活用すべしという記載があることが話題になっていました。

この点も含め、以下の意見を提出しました。

「デジタル変革時代の電波政策懇談会報告書(案)」に対する意見

以下のとおり意見を申し上げます。

1 5Gなどの電波の安全性の理解促進(49頁)

総務省におかれては、電波の安全性に関する周知広報活動を進めておられるとのことであるが、アマチュア無線家は、日常的に電波を扱う者として、防護指針を含む電波の安全性についての知見を有している。国民の電波に対するリテラシーの向上のため、街の専門家であるアマチュア無線家の知見とリソースを是非活用していただきたい。

2 ワイヤレス電力伝送システムの普及・促進(52頁)

空間伝送型WPTシステムの実用化に向けた制度整備が進められているが、2.4GHz帯と5.7GHz帯において、アマチュア無線との共用可能性の技術的検討が必ずも適切にしなされていないように思われる。この周波数帯は、アマチュア無線によって、テレビ画像伝送、衛星通信、EME(地球ー月ー地球通信)等、最先端技術の探求に利用されているが、これらは微弱な電波を利用するため、WPTシステムからの悪影響の可能性は大きい。慎重な検討を進められたい。

3 ダイナミック周波数共用の推進(61頁)

周波数共用の対象には、現時点ではアマチュア無線の周波数帯は含まれていないようであるが、個人であるアマチュア無線の免許人が周波数共用システムを適切に利用するのは難しいので、対象には含めないでいただきたい。

4 深刻化する自然災害への対応(68頁)

先日施行されたアマチュア無線を社会貢献活動で活用できるようにするための法改正により、継ぎ目のない支援を行えるよう、狭義の非常通信のみならず、非常災害発生直前や災害復旧時においてもアマチュア無線を活用できることが明確になった。一般社団法人日本アマチュア無線連盟は、社会貢献活動に関するガイドラインを作成することを表明したにも関わらず、未だにガイドラインを作成できていない。総務省におかれては、早急に作成するようJARLを指導されたい。

5 アマチュア無線を活用したワイヤレス人材の育成(80頁)

81頁の「踏まえるとともに、法制度全体との中で整合性を図りつつ、検討を進める必要がある。」を、「踏まえるとともに、他の無線局との差異を法制度全体の中に適切に位置づけつつ、検討を進める必要がある。」と修正されたい。

ワイヤレス人材やデジタル人材の育成、無線技術の実験・研究開発の促進のためにアマチュア無線を活用することについては大賛成であるが、「法制度全体との中での整合性」という名目で、アマチュア無線局を他の無線局と同等の規制下に置いている現状を抜本的に見直す必要がある。

アマチュア無線の免許人は、無線技術の実験・研究開発のために、無線設備を頻繁に変更する必要があり、これは、他の無線局にはない特殊な点である。このような特殊性を踏まえれば、開局申請・変更申請(届出)という事前規制がアマチュア無線にそもそもなじまないことは明らかであり、諸外国においても、日本のように細かな変更申請(届出)を求めている例はほとんどない。アマチュア無線への事前規制に多大なリソースを割くのは、人口の減少により人材確保に苦労されている電波行政にとっても端的に無駄である。そこで、申請・届出が必要なケースを激減させるために、開局の時点で資格に応じた周波数帯・電波型式・出力を最大限指定するようにする運用の改正と、指定事項の変更がないかぎり変更申請(届出)を不要とする法令改正を検討されたい。

6 公共用周波数の利用状況の検証

日本のアマチュア無線家は、2015年の世界無線通信会議(WRC-15)でアマチュア無線に割り当てられた5MHz帯の開放を熱望している。日本において5MHz帯の開放がすすまないのは、使用されていない公共用周波数の割当が残ってしまっているからという話を聞くが、電波資源の有効活用という面で無駄であるし、世界各国で5MHz帯のアマチュア無線への開放が進んでいる現状を踏まえると、この周波数を公共用途に使い続けるのはもはや不適切である。そこで、5MHz帯の利用状況を検証した上で、アマチュア無線への開放をぜひお願いしたい。

7 免許手続などのデジタル化(150頁)

免許状の電子化を是非進めていただきたい。アマチュア無線の紙の免許状の交付を郵送により受けるために、返信用封筒を総通に提出しなければならない運用は、行政・免許人双方にとって無駄な手間である。

8 技術基準不適合無線機器の流通抑止(153頁)

令和2(2020)年12月の方改正後も、インターネットショッピングモール上には、技術基準不適合無線機器があふれている。最近は、虚偽の技適マークの写真や技適番号を載せている悪質な例すら見受けられる。ショッピングモールの事業者の自主的な取り組みに任せるのは無理で、ショッピングモールの事業者に対し、技術基準不適合無線機器の販売を抑止する法的義務を課すことをご検討いただきたい。あわせて、技術基準に適合しない設備の製造業者、輸入業者または販売業者を根絶やしにするために、これらの業者に対する総務大臣による勧告・命令に経済産業大臣の同意を要求する電波法102条の11第5項を削除する法改正をご検討いただきたい。

9 電波利用料の使途(160頁)

電波利用料の使途に「電波監視」が挙げられているが、アマチュア無線の周波数帯(特に144MHz帯及び430MHz帯)には、コールサインを言わず営利業務の連絡を行っている無線局(免許を持っていないと思われる)が横行している。特に大都市の平日・土曜日昼間は、これらの違法局・不法局でバンド内がすべて埋まり、通常のアマチュア無線局の交信ができない状況である。これらに対する規制局の運用強化等、電波監視をさらに強化していただきたい。

(2021-08-02 記)

JARL第10回定時社員総会ご報告(その5・完)

定時社員総会報告その1 その2 その3 その4 の続きです。

私の投票行動

投票行動を明らかにすることは、選挙で付託を受けた社員の責務と考えますので、私の投票行動を公表します。

第1号議題(決算) 
反対 毎年の赤字を、場当たり的に内部留保を取り崩して補填するような無計画な運営は是認できません。一度はノーを突きつけるべきです。

第2号議題(日野岳理事解任) 
賛成  無計画な運営を何年も続け、改善できないことに加えて、今年は、社会貢献ガイドラインの作成失敗でJARLに対する総務省の信頼を害したことが決定的です。不明朗な555万5000円の退職金についても、疑惑は深まりました。

第3号議題(髙尾理事解任) 
賛成 私から「支部の皆さんが、どれだけ切り詰めて、自腹を切って活動されているか、それに思いをされたことがありますか。」と訴え、不明朗な支出のうち少しでも返金・補填する意思はないかと質問しました。それに対し、「私の親族の葬儀に生花を頂戴しました。本当にありがたく頂戴したことでございます。」という髙尾氏の回答は、あまりにショッキングでした(報告その1ご参照)。

第4号議題(佐藤監事解任) 
賛成 回答の姿勢は、日野岳氏、髙尾氏よりは好感が持てました。ですが、監事は理事の厳しいお目付役です。現執行部との関係があまりに近すぎる方は、やはり交代していただいた方が良いと考えました。

頂いた旅費

1200円を頂きました。今回から、このような受取書にサインをすることになったそうです。髙尾会長の旅費交通費も、このようにきっちりエビデンスを残してほしいものです。

最寄り駅から会場までの往復運賃は、精算書の上部にあるように680円なのですが、事務局に確認したところ、JARL役員旅費規定第6条第3号「30km以内の交通費は、片道600円とする」により、600円x2=1200円と計算したとのことです(同規定は、社員にも準用されるとのことです。附則第2項。)。上乗せの差額520円をいただく理由は無いと思いますので、少額とないがしろにせず、JARLが正常化された暁に何らかの形でJARLにお戻ししようと思います。

感想

  • 社員総会前後に、多くの役員や社員の方とお話しする機会がありましたが、皆さん、私に別に敵対的な対応をされることもなく、ふつうにお話ししています。結論として解任議案に反対された社員の中にも、山内の言っていることは決して間違ってはいない、JARLを良くしたい思いは同じと仰ってくださる方も多いのです。ぶっちゃけていえば、「立場」を問わず、役員も社員も皆、髙尾会長と日野岳専務理事のお二人に振り回されている感じがします。
  • 休憩中に髙尾会長とお話をする機会がありました。私が髙尾会長と初めて直接お話ししたのは数年前の東京都支部クラブ代表者会議だったことを覚えていらっしゃるとのことでした(QSOパーティの期間を延長できないのかと具申したのです)。会長から、あなたたちのやり方は過激すぎる、あなたは弁護士かもしれないが、私は素人なんだからと言われました。私から、大矢理事が出した議案を全部否決されたのはショックでしたよと申し上げると、「あなたが知らない事情がいろいろある」と言い残して立ち去られました。
  • JARLにおいて、会員の希望がなかなか叶わない、会員の意見が通らないのは事実だと思います。その理由として、会長が仰るように「あなたが知らない事情」があるのかもしれません。ただ、私には、今の執行部のやり方は、何でもかんでも自分とその仲間だけで抱え込みすぎているように思えます。会員の意見が通らない原因=ボトルネックがどこにあるのか。人手の問題なのか・お金の問題なのか・会員の意識の問題なのか、はたまた執行部にあるのかがわかれば、みんなで知恵を出し合って改善策を生み出すこともできるのではないでしょうか。
  • 社員総会のやり方ひとつ取ってみても、執行部としては、社員の意見要望にきちんとした回答を示したり、担当者(委員会や事務局)に回したりといった対応を取る必要があると思います。意見要望を言わせるだけで放置、速記録すら廃止では、社員・会員のフラストレーションは溜まるばかりです。執行部のコミュニケーションのやり方は、改善していただく必要がありそうです。
  • 今回の社員総会で意見が出てHamlife.jpの記事も指摘するように、いま、執行部と社員・会員の対話・意思疎通を、との期待感が、この上なく高まっています。私は、仲間を募って、何らかの形で、執行部に対話に向けた申し入れをさせていただこうと考えています。執行部がこれに応じてくださることを、とても楽しみにしています。

(2021-07-09 00:00 記)

私の社員総会報告は、私の関心事が中心で、必ずしも網羅的ではありません。JJ1WTL本林社員の「シン・社員総会報告Web版𝄇」が網羅的で素晴らしくよくまとまっていますので、是非ご覧ください。

(2021-07-09 08:55 追記)

JARL第10回定時社員総会ご報告(その4)

定時社員総会報告その1 その2 その3 の続きです。

解任議案3件不成立を受けて

(山内からの提案)解任議案がいずれも不成立となったが、いろいろな方が指摘した事項について、十分なご回答が得られたとは必ずしも思っていない。そこで、3名の方に、このような指摘がされたことについて、ご意見・ご感想を述べていただくのはいかがか(拍手)。

(鈴木議長)議事進行との声も出ました。それでは、議事を進めさせていただきます。(大事なことですよ、話したくないですか、との声を受けて)いや、動議としての性格を持っておりませんので、議事進行とさせていただきます。

【山内の感想】確かに、解任議案は否決はされましたが、髙尾氏は9人が賛成に回れば解任成立、日野岳氏に至ってはわずか5人が賛成に回れば解任成立だったのです。髙尾氏・日野岳氏が社員に電話を掛けまくって委任状を集めた結果、辛くも解任を免れたというのが実態であり、JARLにとって決して健全なことではありません。

私としては、髙尾会長、日野岳専務理事から「ご指摘を踏まえてさらに改善していきたい」との一言でもうかがえればと思ったのですが、そのような機会もなく、とても残念でした(「動議としての性格を持っておりませんので」という処理は、オーセンスの弁護士の指導ではないかと想像しています。)。

報告事項(令和2年度事業報告・令和3年度収支予算・事業計画)についての質疑

毎年毎年、準備書面に対する回答を日野岳専務がダラダラと読み上げておしまいにするのは、時間の浪費です。原稿を用意しているようですから、それを論点ごとに整理して公開・蓄積していけば、毎年繰り返し同じような質問が出る悪循環を断ち切って前に進めると思います。現執行部には、社員・会員のコミュニケーション方法の改善をぜひお願いしたい。もうちょっとやりようがあると思います。

私が気になった問答を再現します。

  • (以下、社員の準備書面→日野岳専務の一括回答)
  • 来年度予算で900万円の会費収入増、多すぎるのでは?→現在の増加のカーブを考慮して算定した。
  • LoTWとアワードの融合→ARRLからも提案を頂いている。アワード委員会でも検討したが、データの融合に費用がかかるので実現に至っていないLoTWは数千万円の経費がかかっているとのこと。JARLとして同様のシステムを維持はできないので、引き続き検討
  • SNSでの広報活動は?→コロナ禍でなかなか。YouTubeでは動画公開。令和3年度に入ってテレビや新聞等でPR。
  • QSLカードの平均転送枚数?→会員全員で単純平均すると200枚/人。本当にQSLカードをやっている人だけで平均を取るとまた変わる。一つの目安。
  • QSL受益者負担、転送システムの見直し→新たな会費請求サイクルを作ると管理システムの改修が必要。費用ががかかる(のでやらない)ことをご理解賜りたい
  • VoIP周波数の拡張→周波数委員会に報告したが、バンドプランの見直しは難しいと。
  • D-Star以外の方式のデジタルレピータ→18団体の要望。C4FMの導入を希望。委員会にメーカーの方がオブザーバー参加している。メーカーに国内での展開についておたずねしたが明確な回答は頂いていないとのこと。委員会の出席者については回答を控える。社員とレピータ管理団体との意見交換も予定していない
       【山内感想:C4FMレピータは進んでないか?】
  • JARL Webの「新着」が3カ所に分かれている。使い分けは?→原則、①「トピックス」はJARLからお答えする項目、②「News Flash」は最新のニュースページ、③What’s NewはJARL Webの更新履歴。
       【山内感想:意味不明・・・。】
  • 「理事会報告」等のPDFは、テキストが埋め込まれたものにしてほしい→公表資料として一定の役割を果たしている。
       【山内感想:論点ずらし・・。】
  • D-STAR運用がボランティアで行われていることについてのリスクマネジメント→なかなか今のところ具体的なところまではできていないが、D-STAR委員会に報告・検討要請。
  • 今の理事選任の制度は変則的では?→私(日野岳氏)自身も矛盾を感じている。社団財団の専門家からは「法律では理事は社員総会で選任されることになっているのに、なぜ選挙をやっているのか」との指摘あり。簡単にはいかないかもしれない、時間はかかるかもしれないが、一つの重要なテーマ。
        【山内感想:同感。極めて重要なテーマ。】
  • 宛先不明の場合の投票用紙の返送先を事務局ではなくアグレックス社に→「特にどうということ・・選挙管理会で検討してもらう」
        【山内感想:李下に冠を正さず。ぜひ返送先はアグレックス社に。】
  • 令和3年度予算に電子QSLに関する予算は計上しているか?→委員会経費以外は計上していない
  • 支部役員の要件(居住要件)を緩和しては?→個々の支部等により異なると思うが検討して参りたい。
        【山内感想:これは私の意見。検討を待ちたい。】
  • ソーラーパネル→個別の相談に応じているが、ソーラーメーカーと施工業者の間でたらい回し。ソーラーメーカーの協会にも申し入れたが明確な回答なし。総務省の管轄でないので総務省に規制してもらうこともできない。泣き寝入りにならないよう努力して参りたい。
        【山内感想:JARLは総務省だけではなく他の官庁とも対話すべき。】
  • ガイダンス局のアナウンス→設備更新の際にアナウンスの種類も検討したい。
  • 速記録廃止→法律に沿った運営として廃止。映像と音声は記録として残す。
  • 無線機器の計測サービス→現在も有効だが、技術研究所の廃止に伴いできる限度で。昨年の実績は5件。測定器の校正はおこなっていないので参考程度。必要ならJARDへ。
  • Lunar Gateway→JARLとしてどこまでできるか検討して参りたい

(平田社員の意見)QSLビューローの社長も高齢になっている。今後、会員の減少・高齢化予想される中で、今のパフォーマンス(事業規模)を維持するばかりではなくて、人口の減少に対応する施策を打っていっていただきたい。

(田原社員の意見)速記録が廃止されたが録音があるということなので、社員、会員のために、録音ファイルの会員サイトへのアップロードをお願いしたいができるか?→「検討させていただきます。」

(山内の意見)速記録について、法律上議事録を作ればよい、それを守りたいという説明があったが、速記録を作ってはいけないということではないので、その説明はおかしい。

(山内の議事進行に関する動議)①報告事項に対する専務の回答は原稿があるようなので、それを議事録に掲載することの決議、②録音を会員サイトに掲載することの決議。これを要望とすると、日野岳専務は「検討します」で終わらせてしまうので、社員総会の決議とすることを提案する(拍手)。→(鈴木議長)議事進行に関するものではないので、動議としてはとりあげない。 
【山内の感想:社員総会の詳細な記録を公開することをなぜここまで頑なに嫌うのか、理解できません。現執行部は、なぜこんなに情報を隠蔽したがるのでしょうか。

(山内の意見)(社員の「個人情報」のブログでの公開やコンテスト結果でのコールサインの公開について議論されたのちに)「個人情報保護法」は結構難しい法律。ある情報が「個人情報か」「秘匿されるべき情報か」は場面による。「コールサイン単独」では、総務省のデータベースで公開されているので「秘密情報」ではあり得ない。オーセンスの先生方はその辺の実態を知らないと思う。「コールサインと名前の組み合わせ」は(一般会員については秘密情報だが)社員については、後日公開されることを前提に立候補しており、明示・黙示の承諾があるので、JARL Webに公開することもOKだし、それをどなたかがブログに書くこともOKである。で、本林さんのブログについて会長が問題にしたかったのは、議決権行使書と委任状の内容が書かれていたこと【注:正確には、議決権行使書を「出したこと」のみで「内容」は記載しておらず、委任状は「誰に委任したか」だけで、受任者の投票行動については記載せずとのこと。失礼いたしました>本林さん。】だと思うが、オーセンスの先生方による削除請求書が直接プロバイダに行って、削除請求書に「コールサインは個人情報である」と断言されていたから、アマチュア無線のことを知らないプロバイダがある意味騙されて、本林さんのブログ記事を削除してしまったというのが実態。そもそも、社員は、選挙で選ばれ、選挙民の付託を頂いてこのような活動を行う以上、委任状・議決権行使書の提出状況、さらには、社員の投票行動について、公開されるのが適切だと私は思う。よって、JARLが本林さんのブログについて、プロバイダに削除請求書を送ったことは、法律の解釈を誤っていたと同時に、会としても不適切な対応だったと思う。

(本林社員の意見)アマチュア無線のことをよくご存じない弁護士に丸投げするのではなく、執行部が考えて欲しい。「コールサインはJARLの会員台帳に載っているので,最大限保護されるべき個人情報です」なんて言った瞬間,日本中パニックになるのは,我々だったら判る、鈴木先生ならわかるかもしれない。なので、アマチュア無線家として考えるべきところは、事務局で考えて欲しい。

(斉藤社員の意見)録音の公開の検討にあたって、コールサインが出て良いかどうか、自分は公開していただいてかまわないが、法的なところを検討していただきたい。また、要点がわかるように、準備書面に対する回答を文書・記録に残して欲しい。速記録も外部の会社に委託できる。事務局で精査して、記録はみんながWebをみられるように、適切な方法を検討して欲しい(拍手)。→(議長が理事者側に回答を促すも、回答なし・・)

【注:去年までは、速記録の作成は外部に委託しており、その費用はたった36,300円なので、費用節約のための廃止でないことは明らか。】

2019年度JARL総勘定元帳「管理費/総会費」より。33,000円は税抜きの金額。

(仙石社員の意見)質問に対し「検討する」では、翌年にまた同じ質問をすることになる。会員の意見がなかなか反映されていないということにもなるので、個別でもいいから回答が欲しい。意見がでてくるということは、それに対して反応をしていかないといけないのではないかなと思う。

(中田社員の意見)LoTWについて、同じようなものを作るとお金がかかるという回答だったが、私の質問はそういうことではなくて、JARLのアワード要件からRSTを外せばLoTWを利用できるということ。回答がずれていたので指摘したい。

(鈴木議長)(理事者側に「まとめてコメントがあれば」と促すも、理事者側からは発言なし)「ご意見・ご要望は真摯に受け止めて活動してください」(拍手)。→議事終了を宣言。

(2021-07-06 記)

その5・完へつづく

JARL第10回定時社員総会ご報告(その3)

定時社員総会報告その1 その2 の続きです。

第2号議題~第4号議題の審議方法・・・一括質疑ではなく個別質疑で

第2号議題の冒頭、まず鈴木議長から、第2号議題から第4号議題についての質疑はまとめて行い、採決は個別に行うとの提案がありました。私から、3人の解任議案はそれぞれ内容が違うので、審議は別々に行うべきであるとの動議を提出したところ、鈴木議長は、3人につき別々に審議するよう進めたいと述べられ、議場から拍手が上がりました。適切な議事進行であったと思います。

第2号議題(日野岳理事解任)に関連した議論

解任提案以外の方法(例えば減俸等)はないのか?

(日野岳専務の一括回答)社員総会に提案できる議題は制限があり、解任以外の提案はなかなか難しい。

【山内の感想】いきなりの「解任」に抵抗を感じる方がいらっしゃるかもしれません。ですが、日野岳専務も認めるように、法律と今の定款を前提とすると、理事の資質・責任を社員が問う方法としては、「解任議案」くらいしか手がないのです。将来的には定款を改正して、もう少し中庸な議題を提案できるようにするのもいいかもしれません。

社員のブログの削除

(日野岳専務の一括回答)社員の個人情報に関わることをインターネット上に掲載されていたために削除をお願いした。役員や事務局に社員の方から苦情が寄せられたのでそれを受けての措置。投票行動は社員の個々の信条に関わることなので保護されるべき。社員として個々に承諾を取ることは考えていない。

【山内の解説】JJ1WTL本林社員が、開示された委任状・議決権行使書をもとに「どの社員がどの社員に委任状を出したか」「どの社員が議決権行使書を提出したか」をブログに記載したところ、JARLの新しい顧問弁護士(オーセンス)から本林社員とブログホスト事業者に警告書が送られ、記事が削除された事件を指します。社員総会の場でも申し上げましたが、

  • ある情報が個人情報か否か、秘密にされるべき情報かは場面によります。
  • コールサインは総務省のデータベースに載っており、単独では、当然、公開情報です。JARL顧問弁護士はアマチュア無線家ではないので、実態を知らないのでしょう。
  • コールサインと名前の組み合わせは、原則として個人情報であり、JARLはむやみに公開してはいけないと思います。ただし、理事と社員については、当選すればコールサインと名前がJARL Webに公開されることを承知で立候補しているのですから、明示・黙示の承諾があり、誰が公開してもOKなはずです。
  • 社員の総会での投票行動(委任状・議決権行使書の提出状況にとどまらず、賛否も)は、選挙によって選ばれた役職である以上、有権者にすべて公開するのが本来の正しい姿と考えます。
  • ただし、現職の社員の中には、投票行動がすべて公開される前提(覚悟)で立候補していない方もいるようです。将来的には、立候補要項に「賛否はJARL会員サイトで公開されます」と明記し、公開を覚悟できる方のみが社員に立候補するようにすることが、健全な民主主義のために必要と考えます。

なお、社員総会終了後、髙尾会長から全社員に不思議な文書が送付されました。現執行部は、①委任状や議決権行使書の内容が公開されることをなぜかとても嫌っており、②できるだけ公開されないように努力していることを全社員に懸命にアピールしたいようです。

速記録廃止

(日野岳専務の一括回答)理事会で検討。法律が議事録を作成すれば足りるとしている。これからも一般社団・財団法人法に沿った運用、JARLだけ特別なことをするのはやめた方が良いのではということで廃止した。

【山内の解説】法律は、速記録を作成することを禁じていません。日野岳専務の説明は、法律を自分たちに都合良く解釈しているだけです。コロナ禍もあり、どの会社も、株主総会はウェブ中継を行うなど、経営の透明化と情報開示に努めているのが時代の流れです。会員の集まりであるJARLだけが時代に逆行しているのは、とても悲しいことです。多くの社員から、速記録の復活や、録音の公開を希望する声が上がったのは、当然です。

第3号議題(髙尾理事解任)に関連した議論

髙尾氏はEMEをやっていたことがあるか?

(坂井社員の質問)Yahooオークションで会長がEME改造したIC-9100が出品されていたが、過去に会長がEMEをやっていたという話はなく、EME免許も確認できていない。会長として電波法違反をしているのではないか。

(髙尾会長の回答)「そのようなことは全くございません・・(どれがないんですか?という声に対し)電波法違反は全くございません・・(改造の事実については?という声に対し)改造した事実については、私は、今現在確認をしておりませんので、お答えは差し控えさせて頂きます。」

(坂井社員の質問)確認していないということですが、今ここにエビデンスがあります。確認しますか?

(髙尾会長の回答)「それが・・え、どう言うんでしょうか、じ、実際の書面であるかどうかを確認しかねると思いますので、えー先ほどのとおりの回答をさせて頂きます。」

(鈴木議長)「では、これ以上のやりとりは、個別にやって頂きたいと思います。・・(議事進行の声)議事進行の声もかかりました」(次の質問者へ)

【山内の感想】逃げましたね。。

伏見氏に立候補をやめるよう求めながら推薦理事に推薦しなかった件・割り勘金に関する疑惑の件

(田原社員の質問) 伏見氏に立候補をやめるよう求めながら推薦理事に推薦しなかったことを否定されたが、その後、推薦理事を決める第38回理事会で議論されている。音声ファイルも持っているが、1時間18分にわたってその件が議論されているのだが、伏見氏は立候補する意思があったのに、推薦理事になっていないから紛糾したのではないのか?

それから、会長は、理事の間で行われた会食に関し、割り勘でお金を集めて、店からは領収書をもらってJARLからお金を引き出しておられる。これは他の理事も肯定されている。二重にもらった費用はJARLに返したのか、理事に返したのか、両方に返したのか、一切返していないのか、いずれか。

(髙尾会長の回答)「理事会で、伏見氏のことを討議したことはございません。私もあの、今初めて伺いました。伏見氏に、立候補するなと申し上げたこともございませんし、どういう風なことになっているのかよくわかりません。伏見氏は、あの・・確かその後にも立候補されたことがある方ですね。ですからご本人がどう仰っているのかわかりませんが、私は伏見氏について、立候補しないでくれという言ったようなことは一切ございません。理事会運営についてのご協力を賜りたいしたいということで、いろいろ意見交換をすしたりといったことは、当然やらしていただいています。先ほどの理事会については、そういう討議はございません。はい。・・・それから、適切に対処させて頂いていると思います、会合についてはですね。以上です。」

【山内の感想】これも、逃げましたね。

昨年の社員総会の委任状について

(山内の質問)会長は昨年の委任状について、それぞれの社員の意思の反映であると仰ったが、去年は、6月の本会と9月の継続会があった。6月の時点では、1エリア前田さん以外は全理事が承認される議決権行使書が揃っていた。その後、9月までの間に委任状が集められ、41通が仙石さんに渡され、4人の理事に反対されて否決された。この間に会長は電話を掛けたと言うことだったけれども、社員に対して、「4人の理事について否認をするからよろしく、あなたは議決権行使書では4人の理事に賛成していたけれども。」と言ったのか言ってないのか。言ってないとすると、それは、「社員の意思」では無いと思う。現に、5エリアや6エリアの複数の社員から、「あんな形で委任状を使われるとは思わなかった」という声を私は聞いている。これが、民主主義をねじ曲げている。JARLでは、会長が絶大な権力を握る仕組みになっているのだから、謙抑的になって頂きたい。それはともかく、6月の議決権行使書の状況と、9月の委任状の状況を比べると、理事の選任状況について格段の差があったのだが、これでも、社員の意思だという風に仰るのか?

(髙尾会長の回答)「そのとおりでございます。社員のみなさまの、意思決定でございます。

【山内の感想】あくまで、社員の皆さんに責任をかぶせています。もはや、大きなため息を付かざるをえませんでした。

第4号議題(佐藤監事解任)に関連した議論

(佐藤監事の一括答弁)私は過去に16年間青森県支部長を務めた。青森県アワードについて、私がいかにも不正を行ったような告発がなされいるが、青森県アワードは自分が作ったものではなく、前任者のJA7NAL菊池支部長の時代に、篤志家の方から寄付をいただいて、それをもとにアワードを作ったと聞いている。その経緯から、支部費から1円も支出していないので、支部の会計とは別に行われていると思う。資料には支部の決算書などもついているが、何を言われているのかわからない。

監事としての資質も問われているが、私は昭和57年から会社を経営しており、45年間決算書をみている。JARLについても、支部長に就任してから社員総会には欠かさず出席し、皆さんの意見を聞いている。ところがこのような、告発に近い意見が出ることは、私の不徳の致すところで、反省している。恣意的な作為を感じ、さみしいことだと思う。質問は謙虚に受けるので、よろしくお願いします。

(田原社員の質問)アワードを始めたのが誰かともかく、支部長時代に発行されていることを知っていたはず。支部の事業としてやっている以上、支部会計に含めるべき。

(佐藤監事の回答)支部から1円もでていないので、支部では決算書を書くべきではない。また、支部大会では、アワードマネージャーから発行部数を報告をさせている。なので、ここに言われるようなあたかも不正のようなことは行っていない。

(平田社員の質問)私は支部役員である。支部の事業であるかぎり、今後は合わせないとダメ。篤志家の方から頂いたのなら、寄付金として処理してあげればいい。ずっと分けておく必要は無い。ずっと疑念を抱かれるようなことを放置していたのではないか。

(佐藤監事の回答)次期青森県支部長には、助言をしたいと思う。

(山内の質問)監事の役割は、会計監査の他に、法令遵守のチェックもある。それを前提におたずねするが、①2019年度の髙尾会長の疑問のある支出についてチェックをして、「これはさすがにJARLに返金をした方が良いのでは?」と髙尾会長に助言をされたか、②2018年度以前について同じような調査をしたか、以上は申し訳ないが監事の資質に関わってくること。③9エリアの再選挙が行われなかったことについて、規則を素直に読めば、残任期間しか考慮できないので、16ヶ月残っていたのだから普通は再選挙をやるべきだったし、定時社員総会に間に合わなければ臨時社員総会を開くべき場面だったと思うが、監事として助言はされたか。

(佐藤監事の回答)不明朗な支出について返還を促したかについては、公認会計士に聞いたところ、問題は無いということで、補填は促していない。2018年以前については、公認会計士と一緒に、総勘定元帳、広報活動費、交通費、渉外費と、遡って閲覧して、問題は無いというふうに思っている。9エリアの選挙の件は、理事会に報告事項で上がり、いずれも理事も、選挙をやれというまでは言っていなかったので、私もまあたぶん良いんじゃないかなと思った。

(山内の質問)会計を見ている監査法人だが、契約書を見たところ、監査に使っている時間は2日間、報酬はわずか40万円である。このレベルだと、おそらく帳簿のチェック、表面上作られているかどうか、銀行の残高とあっているかどうかという程度のチェックであって、1個1個の支出が、JARLにとって適切なものであったかどうかは、40万円では監査していないのが普通。それをチェックするのは誰かというと、理事であり監事である。まずは理事が、4半期に1回の決算書をみて、一昨年までは、旅費交通費が予算を超えてたりしたのだから、その時点でおかしいといって止めないといけなかった(副会長うなずく)。そして、最後の砦は監事であるので、きちんとやって頂かないと困るのだが、監査法人とチェックをして、監査法人が、個々の支出を見て、JARLの支出として問題がないと仰ったということなのか。

(佐藤監事の回答)監査法人の他に税理士もみている。税理士は毎月見ているんだろうと思う。私は毎月はみていないが、やはり監査法人、税理士に委ねることが多いのだろうと思う。ただし、いろんな方からいろんなご意見を頂くので、総勘定元帳を中心に、これからは見ていきたいと思う。

【山内の感想】佐藤監事は、髙尾氏や日野岳氏とは違って、誠実に答えようという姿勢は感じられました。ただし、青森アワードについては、正常化PJメンバーからの事前の再三の問い合わせに回答されなかったことが、問題を大きくさせました。あと1年は監事職に就かれるのでしょうから、今回の指摘を踏まえ、きちんと責任を果たしてくださることに期待したいと思います。

(2021-07-02 記)

その4へつづく